約2600年前の中国・春秋時代、晋の国。敵対する武官の謀略により、趙氏は一族300人を皆殺しにされるが、生まれたばかりの男の赤子だけ、母である妃の機転で難を逃れた。「この子が大きくなっても、仇が誰なのか教えないで」...出産に立ち会った医師に最後の言葉を残し、妃は自害。医師は、趙氏の根絶やしを図る武官から赤子を守ろうと奔走するが、その子の命と引きかえに、彼自身の子を殺されてしまう。さらには愛する妻までも…。
武官への復讐を誓った医師は、幾多の犠牲のうえに生き延びた孤児を引きとり、武官の門客となった。何も知らない武官は趙氏最後の子を溺愛し、何も知らない孤児は医師を「父さん」、武官を「父上」と呼び慕うようになる。それが、医師の狙いだった。武官の孤児に対する愛が深くなればなるほど、孤児から受ける復讐のダメージも深くなる。やがて15年の歳月が経ち、2人の「父」に育てられた運命の子が、すべてを知る時がやってくる。
新着映画情報
『運命の子』
原題:趙氏孤児/Sacrifice
配 給 : | 角川映画 |
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公式HP: | 別ウィンドウで公式HPを表示 |
公開日: | 2011年12月23日 |
映画館: | Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開 |
グォ・ヨウ |
監督・脚本:チェン・カイコー |
2010/中国/シネマスコープ/ドルビーSRD/128分/字幕翻訳:水野衛子 |
謀略により滅亡させられた趙一族。ただ一つ残された命は、未来への希望か、絶望か。
「さらば、わが愛/覇王別姫」「北京ヴァイオリン」「花の生涯〜梅蘭芳〜」の名匠チェン・カイコー監督の最新作。監督にとって長編12作目にあたる本作のテーマは、「命」。そして、その命への「愛」。ただ一人残された趙一族の子を救うために、自らの命を犠牲にした母、父、そして多くの人々。わが子の命を引きかえにされ、復讐を誓った主人公の医師の苦悩や葛藤。残された命をめぐって繰り広げられる愛憎劇が、見るものの魂を深く揺さぶる。
原作は司馬遷 『史記』 に記される名作であり、2600年もの永きに渡って語り継がれ、京劇としても高い人気を博す『趙氏孤児』。俳優陣は、主人公の医師役に、チャン・イーモウ監督の「活きる」でカンヌ国際映画祭主演男優賞を受賞した演技派グォ・ヨウ。仇役に、チェン・カイコー監督の「黄色い大地」、近作では「孫文の義士団」で好演したワン・シュエチー。孤児の悲運の母親役に「墨攻」「孫文の義士団」のファン・ビンビン。
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