絢爛豪華な平安王朝の時代。時の権力者・藤原道長は、娘・彰子に帝の心を向けさせるために、紫式部に物語を書くよう命令する。物語の主人公・光源氏は、宮中の女性たちの憧れの的。義理の母・藤壺への狂おしい想いを断ち切ることができず、その苦しさゆえに、正妻・葵の上、年上の愛人・六条御息所、癒しの愛人・夕顔と、奔放に愛を求めて彷徨う。紫式部が綴る「源氏物語」はたちまち帝の心をつかみ、帝と彰子の間に男の子が生まれた。これで道長の栄華は確固たるものとなり、紫式部の役目は終わるはずだった。しかし何故か紫式部は「源氏物語」を書き続けるのだった。そんな中、道長の友人・陰陽師の安倍晴明は、物語に没頭する紫式部に不穏な気配を感じ始める……。
新着映画情報
生田斗真 |
監督:鶴橋康夫 |
2011/日本/シネマスコープ/ドルビーSRD/136分 |
紫式部は、その物語に、何を封じ込めたのか―
「源氏物語」が誕生してから千年。原本の存在しないこの物語は、これまで多くの人の手により写本され伝えられてきた。さらに現在では20以上の外国語に翻訳され、世界文学史上に燦然と輝く“日本が生んだ偉大なる恋愛小説”として位置づけられている。愛に生き、愛に苦悩する光源氏。そして、そんな光源氏を愛してしまう女性たちの“女という性を生きる難しさ”を描き、千年もの間、多くの人を共感させ、熱く支持されてきた。しかし、これまで作者・紫式部について言及した文献は極めて少ない。紫式部を「源氏物語」執筆へと駆り立てたものは何だったのか?
本作は、「源氏物語」誕生秘話をベースに、〈光源氏の華麗なる愛〉と〈紫式部の秘めた恋〉が展開し、〈物語〉と〈現実〉の2つの世界が交錯する、全く新しい「源氏物語」。
(c)2011 「源氏物語 千年の謎」製作委員会