リー・ドリーは青春まっただ中の17歳だが、心を病んだ母親の代わりに年少の弟と妹をかいがいしく世話し、その日暮らしの生活をどう切り盛りするかで頭がいっぱいだ。もはや生活資金も食べ物も底をつきかけたとき、さらなる決定的な難題が持ち上がる。とうの昔に家を出たドラッグ・ディーラーの父親ジェサップが警察に逮捕された揚げ句、自宅と土地を保釈金の担保にして行方不明になってしまったのだ。やむなくリーは家族を守るために自ら父親捜しに乗り出すが、ならず者だらけの親族や友人たちはまったく協力してくれず、露骨な妨害工作さえ仕掛けてくる。家を立ち退くリミットまで、残された時間はわずか一週間・・・。
新着映画情報
『ウィンターズ・ボーン』
原題:Winter’s Bone
配 給 : | ブロードメディア・スタジオ |
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公式HP: | 別ウィンドウで公式HPを表示 |
公開日: | 2011年10月29日 |
映画館: | TOHOシネマズ シャンテほか全国順次ロードショー |
ジェニファー・ローレンス |
監督・脚本:デブラ・グラニック |
2010/アメリカ/ヴィスタビジョン(1:1.85)/100分/PG-12 |
ずっと一緒にいるために、彼女は大人になるしかなかった
サンダンス映画祭でグランプリ&脚本賞の2冠に輝き、第83回アカデミー賞では作品賞、主演女優賞、助演男優賞、脚色賞の4部門にノミネート。世界の主要映画賞で合計46部門もの賞を獲得した「ウィンターズ・ボーン」は、極めて小さな予算規模のアメリカ映画としては破格の成功を収めたヒューマン・ドラマ。とりわけ全米の賞レースでは、過酷な境遇を生きるごく普通の人々に光を当てた「フローズン・リバー」「プレシャス」に続くインディペンデント映画の傑作と絶賛を博し、2010年の各種年間ベストテンにも軒並みランクインを果たした。
ミズーリ州在住の作家ダニエル・ウッドレルの同名小説に基づくこの映画は、同州の山間部の村に住む少女リー・ドリーの物語。本作が観る者の目を釘づけにするのは、アメリカ社会から見捨てられたかのような山村の厳しい現実だ。大自然の凍てつく風景、あちこちに投げ出されたガラクタや錆びついた車、痩せこけた動物たち。そこで繰り広げられるのは、ひたむきで恐れを知らぬ少女の真実を追い求める旅。心の荒んだ大人たちに幾度となく罵声を浴びせられ、時には理不尽な暴力に打ちのめされようとも、主人公リーは決してくじけずにあきらめない。愛する家族と一緒に居続けるために、自分の未来を切り開くために。
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