戦国の世は終わり、平和が訪れたかのようにみえた江戸時代初頭、徳川の治世。しかし、その下では大名の御家取り潰しが相次ぎ、仕事も家もなくし生活に困った浪人たちの間で【狂言切腹】が流行。それは裕福な大名屋敷に押し掛け「庭先で、切腹させてほしい」と願い出ると、面倒を避けたい屋敷側から職や金銭がもらえるという、都合のいいゆすりだった。
ある日、一人の侍が切腹を願い出た。名は津雲半四郎(つくも・はんしろう)。井伊家家老・斎藤勘解由(さいとう・かげゆ)は、数ヶ月前にも同じように訪ねてきた若浪人・千々岩求女(ちぢいわ・もとめ)の、狂言切腹の顛末を語りはじめる。武士の命である刀を竹光に変え、恥も外聞もなく、切腹を願い出た若浪人の無様な最期を―。 そして半四郎は、驚くべき真実を語りはじめる。
新着映画情報
市川海老蔵 |
監督:三池崇史 |
2011/日本/126分 |
<一命>を懸けて、己の信じる<義>を貫く、その生き様を、心して見よ。
本年度カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作。怒涛のストーリー展開、鬼気迫る役者陣の演技、緊迫感あふれる映像美、そして衝撃の結末にカンヌの観客は騒然となり、スタンディング・オベーションは鳴りやむことがなかった――。
主演は、比類なき存在感と天賦の才で他を圧倒する市川海老蔵と、繊細な演技に定評のある実力派俳優・瑛太。そして、注目の若手女優・満島ひかり、日本を代表する演技派俳優・役所広司。「十三人の刺客」の鬼才・三池崇史監督がメガホンをとり、音楽は「戦場のメリークリスマス」の坂本龍一が手掛ける。
(c)2011 映画「一命」製作委員会