アメリカ南西部のビクトリア湖畔の町は、今年も春休みシーズン恒例の一大イベントで盛り上がっていた。近隣の大学生が一堂に会した船着き場では、“ウェット・Tシャツ・コンテスト”に出場する女の子たちが派手なビキニ姿で踊りまくり、ビールを煽りながらその艶姿を拝む男子たちはすっかり発情状態。ところが、この世の楽園を地獄へと一変させる惨劇が勃発する。折しも湖底で大規模な地割れが発生し、裂け目から数千匹ものピラニアがわき出したのだ。おまけに最悪なことに、それは200万年前に絶滅したはずの太古のピラニアで、長年の共食い競争をしぶとく生き抜き、想像を絶する進化を遂げていた。やがて何も知らず快楽を貪る若者たちは、飢えたモンスター・ピラニア軍団の“餌”となり、美しい湖は血に染まっていくのだった……。
新着映画情報
『ピラニア3D』
配 給 : | ブロードメディア・スタジオ |
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公式HP: | 別ウィンドウで公式HPを表示 |
公開日: | 2011年08月27日 |
映画館: | TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国ロードショー |
エリザベス・シュー |
監督:アレクサンドル・アジャ |
2010/アメリカ/シネマスコープ/89分/R15+ |
あの恐怖の人食い魚が獰猛な進化を遂げた! 驚愕そして絶句必至の3Dモンスター・ホラー
南米の熱帯地方に広く棲息するピラニアは、肉食系の淡水魚である。実際には非常に慎重で臆病な性格だと言われるが、”ピラニア=人食い魚”という極端に肥大化したイメージを、世界中の映画ファンの脳裏に刻み込んだのが1978年の映画「ピラニア」だ。スティーヴン・スピルバーグ監督の人食い鮫映画「JAWS/ジョーズ」(75)の爆発的ヒットの影響で、空前の動物パニック映画ブームが巻き起こったこの時代。イヌやクマやネズミやタコといったありとあらゆる動物たちがスクリーンで凶暴化するなか、製作総指揮のロジャー・コーマン、監督のジョー・ダンテ、脚本のジョン・セイルズという鬼才トリオが放った「ピラニア」は、軍事兵器用に改良されたピラニアの大暴れを描き、当時の観客に強烈なトラウマを植えつけた。
現在の映画界にも熱烈な「ピラニア」ファンは少なくなく、くしくも同作品の製作年に生まれたアレクサンドル・アジャ監督(「ハイテンション」「ミラーズ」)もそのひとりだ。1980年代に「ピラニア」を観て、その恐怖描写と女性のヌード、流血シーンが渾然一体となった“罪悪的快感”の虜になったという彼は、21世紀の観客に向けた新たなピラニア・ホラーの創造を決意。しかもハリウッドが誇るデジタル・エフェクトと3D技術をフル活用するという方針のもと、意欲満々で胸躍る企画に取り組んだ。こうして驚愕の殺人魚パニック映画、「ピラニア3D」が実現した。