南米コロンビアの麻薬王が自宅のプールで暗殺されるが、事件は他殺ではなく事故死として処理された。暗殺者の名はアーサー・ビショップ。闇の犯罪組織に雇われて次々と“仕事”をこなしつつも、殺人の痕跡をいっさい残さない。常に慎重を期し、米ニューオリンズの沼地の奥にある隠れ家を誰に知らせることもない。
そんなアーサーの元に闇組織の雇い主サンダーソンから新たなミッションが下された。それはアーサーの親友であり、この仕事を始めるきっかけを作ってくれた恩人ハリー・マッケンナの暗殺。サンダーソンによれば、ハリーは組織を裏切って他の暗殺部隊を壊滅させたという。アーサーは葛藤を抱えながらも、プロとしてこの仕事を引き受けた。
車椅子生活をおくるハリーを抹殺するのは、友人を騙すことに対する苦悩を除けば、たやすいことだった。ハリーの葬儀に出席したアーサーは、そこでハリーの息子で乱暴者のスティーブと再会する。“父親を殺したヤツに復讐したい”という激情的なスティーブを放っておけない気持ちになるのは、罪悪感からか。“オヤジがあんたに教えたことを俺も教わりたい”というスティーブを、アーサーは“動機のある殺人はよせ”と諭して助手に迎え、暗殺のテクニックすべてを叩きこもうとする。最初の仕事こそ手際が悪かったが、スティーブはメキメキと腕を上げていった。
アーサーの次なるターゲットは自称“救世主”のカリスマ的な金満宗教家。スティーブとともに、標的が滞在するホテルに手際よく潜入。しかしスティーブのちょっとしたミスから、派手な銃撃戦は避けられなくなる。この頃から、何かが確実に狂い始めていた。死んだはずの男の突然の出現、ハリー暗殺ミッションの意外なからくり、そして父を殺したかもしれないアーサーに対するスティーブの疑念。誰を信じ、誰を敵とみなすべきか・・・。
新着映画情報
ジェイソン・ステイサム |
監督:サイモン・ウェスト |
2010/アメリカ/シネマスコープ/SRD・DTS・SDDS/93分/R15+/字幕翻訳:種市譲二 |
職業、殺し屋。 精密機器につき、取り扱い注意。
「トランスポーター」シリーズの大ヒットで人気スターとなり、「エクスペンダブルズ」で御大シルベスター・スタローンのパートナー役に抜擢されたことで改めて当代随一のアクション俳優であることを証明したジェイソン・ステイサムが、これまで以上にタフでセクシー、なおかつクールなヒーローになりきった最新主演作。
ステイサム扮するは、証拠をまったく残さず、機械のように完璧に暗殺を遂行することから“メカニック”と呼ばれる凄腕の殺し屋アーサー・ビショップ。命知らずのスタントも爆破のスペクタクルもクライマックスの壮絶なカーチェイスも、ステイサム自身が演じている。監督は「トゥームレイダー」のサイモン・ウェスト。元ネタはチャールズ・ブロンソン主演の1972年の同名作。
(c)Scared Productions, Inc. 2010