水族館で働くシンチョンは、泳ぐことがなによりも好きな自閉症の息子ターフーを、男手ひとつで育ててきた。ある日、シンチョンは自分が癌に冒され余命わずかだと知らされる。残された時間で、自分亡き後も、息子が普通に暮らしていける術を見つけなくてはならない。ようやく世話をしてくれる施設は確保した。しかし父にはまだ、息子に伝えるべきことが残されていた…。
新着映画情報
ジェット・リー |
監督・脚本:シュエ・シャオルー |
2010/中国/ヴィスタビジョン/ドルビーSR、SRD/98分 |
そのままでいい。あの子のままで生きていって欲しい。
自閉症の息子を持つ父親は、自分が余命わずかだと知らされたとき、何を考え、何を残していけるのか―? 本作「海洋天堂」は、なによりも子供の幸せを願う親の深い愛情を描いた感動作。
父ひとり子ひとりで慎ましく生きてきたふたりが、突然直面する厳しい現実。父は自分をうまく表現することができない息子の将来を案じ、ひとりで生きていく術を息子に教えこんでいく。卵のゆでかた、買い物の仕方、バスの乗り降り、一歩一歩できることから…。
監督は、日本でも大ヒットした「北京ヴァイオリン」(02)の脚本家シュエ・シャオルー。14年間にわたる自閉症施設でのボランティア活動から脚本を執筆。その脚本を読んで大泣きするほど感動したというジェット・リーが、自身初となるアクションなし、しかもノーギャラでの出演を決意。息子を想う父親役を切々と演じ、演技派としての新境地を切り開いた。
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