伝染病が世にはびこる14世紀。十字軍の騎士ベイメンとフェルソンは、キリストの名のもとに激しい戦闘を繰り返していた。そんな遠征と殺戮の日々に疑問を抱いたベイメンは、フェルソンと旅に出る。
二人は食料を求めて立ち寄ったとある町で捕らえられ、病に伏せる枢機卿より特命を受ける。それは、「捕らえている女をある修道院へ運び、魔女裁判にかけよ」との命だった。魔女は世を荒廃させる疫病の根源だと考えられていたのだ。伝説的な騎士と言われるベイメンとフェルソンに、神父のデベルザック、腕利きの騎士エッカート、若き侍者カイが加わり、そして詐欺師のハガマーを案内人とし、修道院のあるセヴラックを目指し、彼らの旅が始まる。だが、険しい道中、行く手を阻むかのように不可思議なことが起こり、旅の仲間が次々と危険にさらされるのだった----。