病気の父を抱えながら、電気工の仕事で家族を養う貧しい青年ヴィンス。ある日、仕事先の家主が大金が入る仕事があるというのを盗み聞きし、その内容が書いてあると思われる封筒を目にする。そんな矢先、家主は麻薬の過剰摂取で亡くなってしまう。ヴィンスはその封筒を盗み出し、中に入っていた指示書に従い、ある館へ辿り着く。時を同じくして、牢獄から出された囚人のパトリックは、看守に無理やり木箱に詰められ、ある館へ連れて来られる。そして、謎の男ジャスパーは、死に瀕した兄・ロナルドを病院から連れ出し、同じくその館へと向かう。
彼らが辿り着いたその場所では、17人の男たちがそれぞれ1から17までの番号をつけたTシャツを着せられ、円になっていた。その周りにいるのは、多額の金を各プレイヤーに賭ける男たち。ここでは、彼らの命を賭けた集団ロシアン・ルーレットが行われようとしていた。地下に用意された会場にはそれぞれの思惑の中、極度の緊張と極度の興奮状態のプレイヤー、そして彼らの命に莫大な金を賭けるギャンブラーたちの欲望と恐怖がうずまく重い空気が漂っていた。
プレイヤー1人1人の手には一丁ずつの拳銃と1発の弾丸が手渡される。進行係のヘンリーが「もうすぐ第1ラウンドを始める!」と声を張り上げる。ヘンリーの指示の下、プレイヤーたちは、弾倉に1発の弾を込める。「弾倉をまわせ!」。ヘンリーの指示通り、プレイヤーたちは、弾倉を無秩序にまわし、前に立っている男の後頭部へ狙いを定めるー。