父レオポルドの薫陶によって3歳から音楽を学び、たちまちその才能を開花させた14歳のナンネルことマリア・アンナには、11歳の弟ヴォルフガングがいた。3年半にも及ぶ長い演奏旅行の最中、父はヨーロッパ各地の演奏会で“神童”と絶賛を浴びるヴォルフガングを溺愛し、ナンネルにはヴァイオリンに触れることさえ禁じる。「女性は作曲家にはなれない」が常識の18世紀ヨーロッパの音楽界。それでもナンネルは、ヴォルフガングのヴァイオリン演奏で伴奏者を務め、聴衆を魅了するのだった。やがて、一家は時のルイ15世が君臨するヴェルサイユ宮で演奏する機会に恵まれる。そして、それがナンネルの運命を波乱に満ちたものへと一変させることになろうとは、そのときは誰も想像していなかった…。
新着映画情報
『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』
原題:Nannerl, Mozart’s Sister
配 給 : | アルバトロス・フィルム |
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公開日: | 2011年04月09日 |
映画館: | Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー |
マリー・フェレ |
監督・脚本:ルネ・フェレ |
2010/フランス/120分 |
人も羨む天賦の才能に恵まれながら、時代の波に運命を押し流されたひとりの女性がいた――
18世紀中頃、ヨーロッパの音楽界を震撼させた神童ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。その彼の傍らには、知られざる“もうひとり”のモーツァルトが存在した。その人物の名は、マリア・アンナ・モーツァルト、愛称ナンネル。ヴォルフガングの4歳年上の実姉である。
本作「ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路」は、天才の陰に隠れたもうひとりのモーツァルト、ナンネルの知られざる真実に光を当てるとともに、ルイ15世の王太子であるルイ・フェルディナンとの秘かな恋のゆくえを、実際にヴェルサイユ宮殿でのロケを敢行し、絢爛たる宮廷絵巻と重厚なバロック音楽との華麗なる二重奏によって描く一大ロマン。監督は「夕映えの道」「哀しみのアレクシーナ」のルネ・フェレ、ナンネルを演じるのは、監督の実娘であるマリー・フェレ。
(c)2010 Les Films Alyne