1990年代。アルジェリアの山あいの小さな村にある修道院。そこで、カトリックの修道士たちが共同生活を送っている。彼らは、シトー会の戒律を厳格に守り、祈り、聖歌を朗誦し、そして黙想する。奉仕もまた大切な仕事であり、貧しき者とともに働き、病める者の面倒を看る。修道院は診療所としても機能していて、毎日多くの地元の住人が訪ねてくる。修道士の1人、リュックは医者でもあり、多くの訪問者を診察する。
修道士たちは、イスラム教徒の地元民と友愛の関係を築いている。しかし、アルジェリア内戦にともなう暴力行為やテロがここにも押し寄せてくる。イスラム過激派が多くの市民を虐殺しただけでなく、彼らとアルジェリア軍との衝突からも多くの犠牲者が出る。
修道院からそう遠くないところで、クロアチア人労働者が殺される。軍が、修道士たちの保護を申し出るが、修道院長のクリスチャンはそれを辞退する。
クリスマス・イブの夜、ついに過激派グループが修道院に乱入する。彼らは、負傷した仲間を手当てさせるために、リュックを連れていこうとするが、クリスチャンは、彼は診療所を訪れた人を診察するためにここにいるのだからときっぱりと断る。そして、コーランを引用して、キリスト教徒とイスラム教徒が隣人であると説くのだった。
一難去った後、アルジェリアを立ち去るべきではないだろうかという話し合いの場が持たれる。「ここにいては日々命の危険にさらされる。生きるために修道士になったのだ。死ぬためではない。」 「去ることはこの村を見捨てることだ。暴力に屈してはいけない。」 結論はすぐには出ず、各々がこの問題についての考えを深める時間を持つことに。
やがて、本国の内務省から帰国命令が出され、彼らは採決の時を迎える……。
新着映画情報
『神々と男たち』
原題:DES HOMMES ET DES DIEUX
配 給 : | マジックアワー+IMJエンタテインメント |
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公式HP: | 別ウィンドウで公式HPを表示 |
公開日: | 2011年03月05日 |
映画館: | シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー |
ランベール・ウィルソン |
監督:グザヴィエ・ボーヴォワ |
2010/フランス/シネマスコープ/ドルビーSRD/120分 |
カンヌ、驚嘆かつ感涙。そして世界がその“想い”に胸打たれるー
2010年カンヌ映画祭でグランプリを受賞後、フランスで9月8日から一般公開され4週連続で一位を獲得、「オーケストラ!」をしのぐ304万人を動員し、なおもロングラン・大ヒット中の本作「神々と男たち」。96年にアルジェリアで起きた、武装イスラム集団(GIA)によるといわれるフランス人修道士7名の誘拐・殺害事件を題材にした本作は、サルコジ政権のブルカ禁止法に代表されるイスラム文化排斥の動きと、それに対するアル・カイーダ系テロ組織による報復宣言で揺れるフランスで社会現象化したが、むしろ「信念の強さ」と「人間の尊厳」を、宗派や国籍に関係なく、見る者すべての胸に深く残すだろう。決心した人間はこれほどまで穏やかで、そして美しいものなのかー。
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