![ストーリー](http://www.movienet.co.jp/images/movie_icon_story.gif)
ノルマンディーの海岸沿いに住む12歳の少年アントワーヌは、髪を切るのが大好きだった。豊満な美女のシェーファー夫人がひとりで切り盛りする理髪店に足繁く通い、洗髪の際に触れる彼女の胸の膨らみや鼻孔をくすぐる体臭にうっとりするのだった。
ある日、シェーファー夫人の白衣の隙間から見える大きな乳房に興奮し茫然自失となったアントワーヌは、家族の前で「女の床屋さんと結婚する!」と宣言する。驚いた父は思わず平手打ちするが、部屋に引きこもってしまった彼に謝罪し、将来は好きなようにしなさいと語る。このとき、彼は髪結いの亭主になることを固く誓う。
大人になったアントワーヌは、ある床屋で“人生で愛する2人目”の美しい理髪師マチルドに出会う。「彼女こそ生涯の伴侶」と心に決めた彼は客として店に入り、散髪の途中で「結婚してください」と求婚する。彼女は戸惑いつつもそれを無視し、散髪を終わらせるや否や彼を店の外に送り出す。
3週間後、さほど髪も伸びていないアントワーヌは再び店を訪れる。まるで一見の客を相手にするかのように彼の散髪をした後、マチルドは「あなたの妻になります」と答える。彼の長年の夢は叶い、ふたりは床屋の2階に一緒に暮し始める。床屋には日々、個性溢れる客たちが訪れ、ふたりの幸福は永遠に続くかと思われたが…。