ブエノスアイレスの都心のアパートで独り暮らしのルイーサ。人づきあいも人ごみも大嫌い。何かと気遣ってくれるアパートの管理人、ホセも煩わしい。過去に夫と娘を一度に失ったことがトラウマとなって、今も悪夢にうなされる日々。人と関わることを避け、独りで淡々と生活している。午前7時半には、バスに乗って、勤続30年の”安らぎ霊園”に出勤。午後3時半きっかりに職場を出て、次の仕事、往年のスター女優、クリスタル・ゴンサレスの手伝いに向かう。その後はまっすぐ帰宅。職場と自宅を往復する毎日。感情を表に出さず、洋服も毎日、白と紺。唯一の友で家族は、猫のティノだけ。
ある日、ティノが死んだ。初めて職場に遅刻した、その日、解雇を言い渡される。そしてスターも引退して田舎に行くことになり・・・。2つの仕事を失い、呆然とする中、規則正しい生活は崩壊。考えることと言えば、ティノを埋葬することだけ。だが手元に残っているのは、わずか20ペソ(約500円)。途方にくれながらも、ひょんなことから初めて乗った地下鉄で稼ぐヒントを得、ついに行動を開始するー。
新着映画情報
レオノール・マンソ |
監督:ゴンサロ・カルサーダ |
2008/アルゼンチン・スペイン/110分 |
ドン底から立ち上がるルイーサ、60歳。 人生を変えるのは、いま!
この映画が生まれたきっかけは、メトロビア(地下鉄会社)主催の地下鉄を舞台にした長編脚本コンクールだった。大賞を獲得したのが、ロシオ・アスアガが書いた本作「ルイーサ」。アルゼンチンの名プロデューサー、メンタスティ親子がスペインとの共同製作で映画化にのぞみ、監督にはゴンサロ・カルサーダ、主人公ルイーサにベテラン女優、レオノール・マンソを抜擢。