20世紀初頭、ベルエポックのパリ。芸術が花開き、女たちが魅力的だった美しき時代―。短い期間だがココット(高級娼婦)たちが、美貌と、文化教養、更に経済の知識をもち、パリの社会の中で最も輝くセレブであった時代でもある。
そのココットの中でも絶世の美女、レアは、“恋に落ちる危機”を何度も見事に切り抜けてきた名うての女。40代にして、なお輝き続け、ココットを引退し優雅な生活を送っていた。一方、レアの元同業のマダム・プルーの一人息子シェリは、19歳で既に女遊びにも飽きているほどの“問題児”。母は秘めた魂胆で、二人の仲を取り持つのだった。しかし、当然、二人は不釣合い!とゴシップ好きの仲間たちの激しい毒舌をも受け流し、“不覚にも”6年も暮らしてしまう。やがて、シェリの結婚話が持ち上がったとき、レアは一生に一度の愛だったことにはじめて気づくのだったが・・・。
新着映画情報
『わたしの可愛い人ーシェリ』
原題:CHERI
配 給 : | セテラ・インターナショナル |
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公式HP: | 別ウィンドウで公式HPを表示 |
公開日: | 2010年10月16日 |
映画館: | Bunkamura ル・シネマほか全国順次公開 |
ミシェル・ファイファー |
監督:スティーヴン・フリアーズ |
2009/英・仏・独/シネマスコープ/ドルビーデジタル/90分 |
レア、恋には熟練のココット。彼は友人の息子シェリ、19歳。
原作は甘美なる巨匠、そして、20世紀最高の女性作家コレットの代表作『シェリ』。コレットは、作家にして美貌の舞台女優、美容家であり、本作を執筆後、義理の息子と恋に落ちたことは当時のスキャンダルとなった。また、無名のA・ヘップバーンを見出したことでも有名だ。原作『シェリ』は、プルースト、アンドレ・ジッドも賞賛し、成功とともに、芝居にもなり、コレット自身が1年後にはレアの役を自ら演じた。
主人公レア役には「危険な関係」(88)、「ラブ・フィールド」(92・未)などで3度のアカデミー賞ノミネートに輝くミシェル・ファイファーが、本作ではシャンデリアのようにきらめきその魅力を放っている。妖しいほどに美しいシェリ役は「ヴィクトリア女王 世紀の愛」(09)のヒットが記憶に新しいルパート・フレンド。レアとしのぎを削った元ココットのライバルでゴシップ好きで毒舌家のシェリの母役には、「ミザリー」(90)「アバウト・シュミット」(02)他の名女優キャシー・ベイツ。監督は「危険な関係」)、「クィーン」(06)のスティーヴン・フリアーズ。
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