私は、この街を去るのだろうか。
京都太秦、大映通り商店街。クリーニング店の娘・東出京子は、立命館大学の図書館に勤めている。仲の良い幼なじみの梁瀬康太は、豆腐店の息子で、アルバイトをしながらお笑い芸人を目指している。ある日、京子は図書館で白川静文字学を研究する榎大地と出会う。学問一筋の大地は京子に一目ぼれし、一途な情熱を京子に注ぎはじめる。一方、康太は将来について悩み、京子との関係もうまくいかない。大地は京子に、京都を出て留学先の北京に来てほしいと一方的にプロポーズし、新幹線のチケットを無理やり手渡した。翌朝、京都駅に向かう京子がとった決断とは…。