今から5年前、新平は高知のよさこい祭りのチーム「いちむじん」(土佐弁で一生懸命の意)の纏(まとい)だった。現在は東京でカメラマンを目指し、プロの高木四郎のアシスタントとして邁進する日々。だが、日々の仕事に忙殺されていくなかで、新平は次第に自信を失っていく。そんなある日、突然母から「入院した」という連絡を受け、5年ぶりに帰郷することに。
母の入院していた病院で、新平は高校時代の恋人・香織の妹、さくらと出会う。さくらは「発病してから5年以上生きた子はいない」といわれている難病を患っていて、この年の夏が、最後になるかもしれないといわれていた。そんな中、さくらはどうしてもよさこい祭りで踊りたいと父と香織に懇願する。発病する前に、新平と一緒に踊ろうと約束したことを、さくらは今も鮮明に覚えていたのだった。そしてそのことが、さくらの生きる支えになっていたことを実感する香織・・・。
妹に生きていて欲しいからこそ、その願いをかなえようと決心した香織は、5年前からずっと一人で抱え込んできた思いを新平に打ち明ける。香織の話を聞き、最初は戸惑う新平だったが、さくらとの約束を果たすため、もう一度、この夏、自分も踊ることを決意する。親友の司をはじめ、昔のメンバーも再結成し、練習に励む新平たち。そして祭までもう少しというとき、カメラマンの登竜門とされている賞に新平が選ばれたという連絡が。だが授賞式は、祭の当日。もし欠席した場合は、権利放棄とみなされ、受賞できなくなってしまうという。さくらとの約束か、それとも自分の夢か-----
新着映画情報
溝端淳平 |
監督:香月秀之 |
2010/日本/123分 |
少女の命のために、情熱のすべてをかけて。ー実話が生んだ物語ー
最後の夏といわれた少女との約束を果たすため、自分の夢をかけて、一生懸命に突き進む若者たちが、持てる情熱のすべてを、その一瞬にかける!これは、少女の命の実話をもとに、人々の笑顔と熱気、そしてダイナミックな踊りで観客を魅了し続けるよさこい祭りを舞台にした作品である。
主人公・新平を演じるのは、映画「赤い糸」、TVドラマ「新参者」(4月〜TBS)の溝端淳平。難病の妹・さくらを気遣うヒロイン・香織に、木南晴夏(映画「20世紀少年」シリーズ)、新平の親友・司には、五十嵐隼士(映画・ドラマ「ROOKIES」)。少女・さくらには、大森絢音(「アマルフィ 女神の報酬」)。主題歌は、東方神起の「With All My Heart 〜君が踊る、夏〜」。2月に発売されたアルバム「BEST SELLECTION 2010」の最後に収録された唯一の新曲で、この映画のために書き下ろされた曲である。
(C)2010「君が踊る、夏」製作委員会