昭和41年6月30日未明、静岡県清水市で味噌製造会社専務の自宅が放火され、一家四人が殺害された。静岡県警は、従業員で元プロボクサーの袴田巌を容疑者として逮捕。連日続く過酷な取り調べ。そして、遂には拘留期限3日前、自白した厳だったが、裁判では犯行を全面否認。裁判官・熊本典道も、警察の捜査に疑問を抱き始める。
事件は冤罪なのか?乏しい物証。強制の疑いのある自白。事件より1年2カ月後に突如発見される<新証拠>に翻弄される裁判。しかし、典道は、厳の無罪を確信しながらも、他裁判官との合議に負けてしまう。主任裁判官として、死刑の判決文を書かなければならないこととなった典道…。
新着映画情報
萩原聖人 |
監督:高橋伴明 |
2010/日本/DTSステレオ/117分 |
人を裁くことは、同時に自分も裁かれることではないか? 苦悩する裁判官の姿を通して描かれる、人を裁くことの困難と命の尊さ。
裁判員制度が始まり約1年。足利事件の無罪決定や名張毒ぶどう酒事件の再審開始が検討されるなど、さまざまな冤罪事件が見直されている今、高橋伴明監督(「禅 ZEN」)が、静岡県清水市で起きた<袴田事件>を基に、人を裁くことの困難と命の尊さを描きだす。裁判官・熊本典道を萩原聖人、袴田厳を新井浩文が演じるほか、豪華な共演陣が実現した。
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