満開の桜の木の下で、一人の男がつぶやく...「死ぬにはちょうどいい日だ」。 伊達秀吉38歳。仕事もない、金もない、家もない。あるのは借金と前科だけ。何をやってもうまく行かず、自殺を思い立つがそれすら失敗。そんなどこまでも惨めな秀吉の目の前に、「家出してきた」という少年・伝助が現れる。聞けば家は遠くに見える庭の大きな屋敷、6歳のくせに携帯電話を持っていて、秀吉とは全く面識がない。秀吉の頭の中に何かが閃く。「お前の家出、助けてやるよ」 秀吉は“ 誘拐”という人生最後の賭けに出た。
そのころ伝助の家では、秀吉からの身代金要求の電話を受け大騒ぎとなる。黒服を着た屈強な男たちが広い屋敷の中で、秀吉の車を携帯電話のGPS機能で追跡。「発信元の現在位置は半径500mです」「追え!」どう見ても警察とも普通の家族とも思えない者たちが、大掛かりな捜査を開始、身代金受け渡し場所に指定されたファミレスに黒塗りの車が何台も向かう。
身代金5000万をまんまと手に入れ完全犯罪成立のはずだったが、突然、秀吉の目の前にコワモテの男がどこからともなく現れ・・・・。危機一髪、男たちの追跡をかわした秀吉は、待っていた伝助を問いただす。「伝助、お前は一体何者なんだ?」 伝助の口から出た言葉に、秀吉は半狂乱状態に。伝助の父親は、地域最大級の暴力団篠宮組の組長だったのだ。手にした金よりも自らの命を守るために、必死の大逃亡が始まった。さらに警察も動きして・・・。
新着映画情報
高橋克典 |
監督:榊英雄 |
2009/日本/ヴィスタビジョン/DTS-S/111分 |
誘拐犯VSヤクザVS警察 前代未聞の逃亡劇
人生38年全くツキなし。借金と前科だけの男が最後の一発逆転を賭けて金持ちの子を誘拐。しかし身代金5000万を手に入れ、完全犯罪成立寸前にとんでもない事実が発覚、一転、命を狙われ必死の逃亡が始まる…。
2005年に映画化され大ヒットを記録した「明日の記憶」の荻原浩原作の人気ノベルを映画化。 誘拐犯の主人公・秀吉を演じるのは、高橋克典。榊英雄監督が「彼以外考えられない」と最初からイメージしていたという通り、今までのクールなイメージからは想像もつかない、情けなくて、でもどこか憎めないキャラクターを好演。更に、誘拐される子供の父に哀川翔、誘拐事件を追う刑事に船越英一郎と、主役クラスが集結。
(c)2010 「誘拐ラプソディー」製作委員会