今日もまた、ニューヨーク市警きってのベテラン・コンビ、タークとルースターが、騒ぎを起こしていた。強引な捜査の末に銃撃戦を繰り広げ、怒りにかられたタークが拘束した容疑者のドラッグ・ディーラー、スパイダーを叩きのめしたのだ。2人は数々の凶悪犯を挙げる優秀な刑事なのだが、その行き過ぎた行動が今回も問題となり、市警内の精神分析医のカウンセリングを受けさせられる。
折しも、警察を嘲笑うかのような、連続殺人事件が起きる。狙われたのは、一度は逮捕されながら、証拠不十分で社会に放たれた悪人たち。その数、既に10人。犯人は、無能な警察に代わって、社会のダニを一掃しようというのか? 唯一の手がかりは、“詩”。犯行理由を詩の形でしたためたメモを現場に残す──それが、犯人のスタイルだった。 タークとルースターも、連続殺人犯を追いかけていた。被害者の多くは、2人が捕まえたのに不起訴となった男たちなのだ。11人目が殺された時、ヒンギス警部補は捜査会議を開く。日頃からタークと折り合いの悪い後輩刑事のライリーとペレズも加わり、警察のプライドを賭けた本格的な捜査が始まった。
犯行内容が分析されるにつれて、犯人像が浮かび上がってきた。被害者に全く抵抗の跡がないことから、“詩人”は彼らと面識のある人物だ。それだけではない。どうやら彼らの動向や生活習慣、スケジュールまでも熟知しているらしい。「犯人は、警官だ」──最初に言い出したのは、ルースターだった。ペレズはすぐに同意するが、タークは不快感を露にする。その頃から、ペレズはタークを疑い始める。悪を許せない異常なほどの正義感、一発のミスもない射撃の腕前、状況証拠は全てタークを指し示していたーー。
新着映画情報
ロバート・デ・ニーロ |
監督:ジョン・アヴネット |
2007/アメリカ/シネマスコープ/ドルビーデジタル/101分 |
連続殺人の容疑者となった刑事と、その相棒。 2人の先には、人生を一変させる驚愕の真実が待っていた…
ハリウッド最高の2大スター、ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノ。2人合わせて、アカデミー賞ノミネートは実に14回。そのうち、デ・ニーロは2度、パチーノは1度、輝くオスカーを手にしている。同じ時代を走り抜けてきた2人だが、クオリティを誇る数々の出演作品の中で、その名を並べたのはわずか2本。映画史に残る名作「ゴッドファーザーPART II」と、張り詰めた男のドラマで観る者を圧倒した「ヒート」だ。前者は共演シーンが一つもなく、後者は同じシーンに登場するが、その時間はほんの数分だった。あれから12年、演技力と存在感にさらに深みと凄みを増した2人の“本物の競演”が、遂に実現した。
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