杜の都・仙台。野党初となる金田首相の凱旋パレードの真っ最中に、衆目の中で首相暗殺事件が勃発する。その頃現場付近では、宅配ドライバーの青柳が数年ぶりに大学時代の友人・森田との再会を果たしていた。森田から「お前、オズワルドにされるぞ」という謎の言葉を投げかけられるやいなや、爆発音とともに警官たちが青柳に向けて躊躇なく拳銃を構える。理由もわからず逃げだした青柳は、身に覚えのない証拠と見えない力によって無実の首相暗殺犯に仕立て上げられていく。大学時代の友人・恋人、職場の同僚、そして家族ら青柳の人生に関わってきた人々の手助けや励ましの中、青柳は仙台一帯に張り巡らされた包囲網をかいくぐっていくが…。
新着映画情報
堺雅人 |
監督:中村義洋 |
2010/日本/ヴィスタビジョン/ドルビーデジタル/139分 |
誰が、彼を救えるのか・・・。首相暗殺犯に仕立てられた無実の男の大逃亡劇!
伊坂幸太郎の『ゴールデンスランバー』は、07年に発表され、08年「本屋大賞」「山本周五郎賞」を受賞した傑作逃亡劇である。なぜ一般市民である青柳に濡れ衣が着せられたのか?という疑問を解決する余裕もないまま生きるために逃げる青柳の逃亡劇を軸に、過去と現在を交錯させ、そこに散りばめられた会話やエピソードの一つ一つが収束していく展開は、圧倒的な迫力と感動に満ちている。
次々と映画化が続く伊坂作品の中でも最もスケールの大きい本作の監督を務めるのは、「アヒルと鴨のコインロッカー」「フィッシュストーリー」と、伊坂ワールドを見事に映像化してきた中村義洋。スリル、郷愁、そして温かな感動を融合した、かつてない逃亡劇映画を生み出した。犯人に仕立てられた男・青柳を演じるのは、「南極料理人」「クヒオ大佐」と主演作が続く堺雅人。
(C)2010「ゴールデンスランバー」製作委員会