パリ、1913年ー シャンゼリゼ劇場では、イゴール・ストラヴィンスキーが、自作《春の祭典》の初演を迎えていた。来場していたココ・シャネルは、まるで催眠術にでもかけられたかのような恍惚を覚える……。だが、革新的な《春の祭典》は、あまりに斬新かつ急進的すぎた。怒った観客たちは野次を飛ばし、あざ笑い、騒乱めいたものまで起きたほどだった。ストラヴィンスキーは悲しみに打ちひしがれる。
それから7年後の1920年ー すでにデザイナーとして富と名声を手にしながら、初めて心から愛した男(アーサー“ボーイ”カペル)を事故で亡くし、悲しみにくれるシャネル。一方、ストラヴィンスキーはロシア革命を経た後、全ての財産を失って難民となり、パリで亡命生活を送っていた。そんな二人が、ミシア・セールとセルゲイ・ディアギレフの計らいで出逢う。ストラヴィンスキーの才能に惚れ込んだシャネルは、彼が仕事に打ち込めるようにと、ガルシュに所有する自分のヴィラで暮らすよう提案する。彼はすぐさまヴィラへと移り住んだ。4人の子供たちと、肺病を患う妻を連れてーー。
至高の芸術を求める二人は、たちまち恋に落ちる。その恋は、二人の中に眠っていた新たな創造力を次々と開花させていく。『女性そのものを感じる香りを創りたい』と、初めて香水創りに魂を注ぐシャネル。《春の祭典》再演に命を賭けるストラヴィンスキー。秘められた恋の思わぬ行方は――?
新着映画情報
『シャネル&ストラヴィンスキー』
原題:COCO CHANEL & IGOR STRAVINSKY
配 給 : | ヘキサゴン・ピクチャーズ |
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公式HP: | 別ウィンドウで公式HPを表示 |
公開日: | 2010年01月16日 |
映画館: | シネスイッチ銀座、Bunkamuraル・シネマ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー |
アナ・ムグラリス |
監督:ヤン・クーネン |
2009/フランス/シネマスコープ/ドルビーSRD/119分 |
二人の芸術家の出逢いが、「No.5」と「春の祭典」を生み出した。
カール・ラガーフェルド(シャネルのデザイナー)とシャネルのメゾンからの協力の下、同メゾンの貴重なアーカイヴやコレクションを使用し、本作が製作された。劇中でマドモアゼル・シャネルを演じるアナ・ムグラリスの衣装には、多数の衣服やアクセサリーが貸し出され、カール・ラガーフェルドは、時代を超越したシャネルのスーツや、1913年の《春の祭典》の公演を再現する場面のため、刺繍が施されたイヴニングドレスを特別にデザインした。映画製作者たちにはメゾンが保存するアーカイヴとパリのカンボン通り31番地にあるココ・シャネルの有名なアパルトマンの無条件使用さえ許された。すべては、可能な限り忠実にココ・シャネルの世界を甦えらせるために。
ココ・シャネルを演じるのは、現在シャネルのミューズとしても活躍中のアナ・ムグラリス(「NOVO/ノボ」)。作曲家イゴール・ストラヴィンスキー(《火の鳥》《ペトルーシュカ》)には、デンマークを代表する演技派マッツ・ミケルセン(「007/カジノ・ロワイヤル」)。監督は「ドーベルマン」のヤン・クーネン。
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