![ストーリー](http://www.movienet.co.jp/images/movie_icon_story.gif)
パリ、1913年ー シャンゼリゼ劇場では、イゴール・ストラヴィンスキーが、自作《春の祭典》の初演を迎えていた。来場していたココ・シャネルは、まるで催眠術にでもかけられたかのような恍惚を覚える……。だが、革新的な《春の祭典》は、あまりに斬新かつ急進的すぎた。怒った観客たちは野次を飛ばし、あざ笑い、騒乱めいたものまで起きたほどだった。ストラヴィンスキーは悲しみに打ちひしがれる。
それから7年後の1920年ー すでにデザイナーとして富と名声を手にしながら、初めて心から愛した男(アーサー“ボーイ”カペル)を事故で亡くし、悲しみにくれるシャネル。一方、ストラヴィンスキーはロシア革命を経た後、全ての財産を失って難民となり、パリで亡命生活を送っていた。そんな二人が、ミシア・セールとセルゲイ・ディアギレフの計らいで出逢う。ストラヴィンスキーの才能に惚れ込んだシャネルは、彼が仕事に打ち込めるようにと、ガルシュに所有する自分のヴィラで暮らすよう提案する。彼はすぐさまヴィラへと移り住んだ。4人の子供たちと、肺病を患う妻を連れてーー。
至高の芸術を求める二人は、たちまち恋に落ちる。その恋は、二人の中に眠っていた新たな創造力を次々と開花させていく。『女性そのものを感じる香りを創りたい』と、初めて香水創りに魂を注ぐシャネル。《春の祭典》再演に命を賭けるストラヴィンスキー。秘められた恋の思わぬ行方は――?