![ストーリー](http://www.movienet.co.jp/images/movie_icon_story.gif)
アメリカ西部、ラスヴェガスとロサンゼルスを結ぶ長距離道路が通過する砂漠のど真ん中。ドイツの寂れた田舎町ローゼンハイムから旅行にやってきた夫婦は喧嘩の果てに、妻のジャスミンは夫を残し一人で車を降りた。砂漠には不似合いのハイヒールと大きなトランクを引きずって歩き続けるジャスミン。
そこからそう遠くはない、道路脇にたたずむ寂れたカフェ兼モーテル兼ガス・ステーション。そこでは女主人のブレンダが家族にもお客にも不機嫌に怒鳴り散らし、亭主さえも追い出したところだった。砂漠を歩き続けたジャスミンがやっとの思いで、その店にたどり着く。看板に書かれた文字は“BAGDAD CAFE”。ここから2人の女性の物語が始まる。
たどたどしい英語で部屋を借りたいと申し出るジャスミンに、けんか腰で応対するブレンダ。この店に集まる人々は、ピアノで一日中バッハを弾き続け自分の赤ん坊の世話もしないブレンダの息子、遊び回っているばかりの娘、働かないバーテンに加え、常連客はといえば、誰とも話をしない女性タトゥー職人、ハリウッドから来た画家、ヒッチハイカー、長距離運転の途中で休憩に立寄る一日数人のトラックドライバーたち・・・。変わり者だらけが集まった、いつも気だるいムードが漂うバグダッド・カフェ。 だが、ジャスミンが現れてから、彼女をとりまく皆の心は癒されはじめるのだった。あの不機嫌なブレンダさえも。そして二人はいつしか離れがたい思いに結ばれていくのだが・・・。