くず鉄の山と古いスペアパーツと30年の時間を手にしたなら、あなたはウクライナの草原で何をするだろうか?ウラジーミル・ピリペンコはそこで潜水艦を作った。実物大の潜水艦だ。試しに村の沼に繰り出すと、何と潜水できるではないか!
しかし、彼には池などより大きな目標があった。生涯の野望、それは自分の潜水艦が400キロ離れた黒海で本当に潜水できると世界に証明することだった。やるしかない!やがて大変な苦労の後に、潜水艦とウラジミールは、古くてガタのきた穀物運搬車に引かれて、クリミア沿岸に広がる草原にたどり着く。その場所と黒海の海底の間には1000メートルの高度差がある。ウラジーミルとその潜水艦は、最もやっかいな挑戦に乗り出そうとしていたー。
新着映画情報
『ピリペンコさんの手づくり潜水艦』
原題:MR. PILIPENKO AND HIS SUBMARINE
配 給 : | パンドラ |
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公式HP: | 別ウィンドウで公式HPを表示 |
公開日: | 2009年11月14日 |
映画館: | 渋谷シアター・イメージフォーラムにてロードショー |
ウラジーミル・アンドレイェヴィチ・ピリペンコ |
監督:ヤン・ヒンリック・ドレーフス |
2006/ドイツ/90分/ロシア語・ウクライナ語 |
ウクライナの小さな村に住むピリペンコさんは62歳の年金生活者。彼は自作の潜水艦を作って黒海に潜ることを30年も前から夢見ている。貯めた年金を切り崩し、古い部品を集めては潜水艦作りにふけるピリペンコさん。そんな風変わりな趣味に、何かと振り回されっぱなしの妻や村人たち。それでも、純粋に潜水艦作りを楽しむピリペンコさんはどこか憎めない・・・。果たして、ピリペンコさんは無事に黒海に潜ることができるのか?
抜けるような青空と穏やかな人々、脈略なく村のあちこちに現われる動物たちが醸し出す、時代に逆行するようなトボケ感とユニークさが観客に愛され、山形国際ドキュメンタリー映画祭では市民賞を受賞。こんな時代に「人生を良い加減(いいかげん?)に生きるコツ」を教えてくれる、ちょっと風変わりなライフワーク・ドキュメンタリー!
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