ある35歳の男性が人生の再出発に選んだのは日本。「日本で大学に進学したい」と、期待を胸に来日した彼は現実に打ちのめされた。働きながら勉強するつもりでいた彼が到着したのは、北海道の阿寒町の番外地だったため、仕事がない。そこを脱出しなければ、生活することさえままならない。同時に彼の希望も消えることになった。
しかし、彼は現実を受け入れ、自分の娘に夢を託すことで目指す方向を変えていく。その決意は家族が離れて生活することを意味していたが、同時に家族の絆を再確認し、家族全員が前を向いて生きていくことも意味していた。父親から娘へ託された夢のバトン。娘は次世代にそのバトンをつないでいくー。そのバトンは生命のバトンでもあった。
新着映画情報
ナレーター:段田安則 |
2006/日本/スタンダード(4:3)/108分 |
それは、笑うための準備なんだ。 国境を越えて、世代を越えて、時間を越えて、伝わるものがある。
上海、東京、ニューヨーク ―― 運命に翻弄されながらも、決して希望から手を離さなかった、ある家族の愛の物語。
2006年11月、フジテレビのゴールデン枠で放送され話題を呼んだドキュメンタリー番組「泣きながら生きて」が、全国の映画館で上映される。10年にも及ぶ取材期間で、ある3人の家族を追いかけ、家族の大切さや働くことの意義を問いかけたドキュメンタリー番組。嘘、偽りのない真実の物語は見る人の心に深く確実に沁みこみ、想像以上に反響を呼び、放送後には再放送のリクエストの電話やDVD化を望む声が、今に至っても絶えない。しかし、様々な事情により、この作品が世に出たのはこの放送ただ1回限り。
それから3年後、当時放送を見ていたある一人の大学生がこの番組のことを再び思い出したのをきっかけに、様々な問題を乗り越えて、今回の上映が決まった。
(c)2006 フジテレビ・東方吉祥