ポーランドの地方都市。人影もまばらで、時の流れが止まったようなこの町を一人の男が歩いている。彼の名はレオン。病院の火葬場で働きながら年老いた祖母と二人で暮らしている。通りを若い女がやってくる。病院の看護師アンナだ。レオンはすばやく身を隠し、物陰から彼女を見守る。レオンの家からアンナが住む宿舎の部屋がよく見える。夜になると彼は双眼鏡で彼女の部屋を覗くことが日課だ。なぜ、レオンはアンナに執着しているのかー
新着映画情報
『アンナと過ごした4日間』
原題:CZTEZY NOCE Z ANNA
配 給 : | 紀伊國屋書店、マーメイドフィルム |
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公式HP: | 別ウィンドウで公式HPを表示 |
公開日: | 2009年10月17日 |
映画館: | 渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開 |
キンガ・プレイス |
監督:イエジー・スコリモフスキ |
2008/フランス・ポーランド/ヴィスタビジョン/ドルビーデジタルSR/94分/ポーランド語 |
ポーランドが誇る幻の映像作家 17年ぶりの新作は、 恋する男の狂おしい情熱を鮮烈に描いた 究極の”片想い”映画
1973年、少年の報われぬ純愛を描いた青春映画のカルト的傑作「早春」で日本に衝撃的なデビューを飾ったイエジー・スコリモフスキ。67年のベルリンで「出発」が金熊賞、77年のカンヌで「ザ・シャウト」が審査員特別賞、85年のヴェネチアでは「ライトシップ」が審査員特別賞など、国際映画祭で数々の賞に輝き、東ヨーロッパを代表する映像作家だが、多くの作品が日本では公開されず”幻の巨匠”と呼ばれていた。17年ぶりに故国ポーランドで撮った本作は、昨年の東京国際映画祭で審査員特別賞を受賞。アンジェイ・ワイダ、ロマン・ポランスキ、クシシュトフ・キェシロフスキと共にポーランド映画界を牽引する監督として、いまだ最前線にいることを内外に知らしめた。
「LAタイムズ」に掲載されていた日本の小さな事件をヒントに書き始められたシナリオは、自宅の窓から双眼鏡で愛する女を覗き見るという、映画的な設定を巧みに生かし、観るものをサスペンスとユーモアで翻弄する。
(c)Alfama Films, Skopia Films