陸軍陸地測量部の柴崎芳太郎は、日本地図最後の空白地点を埋めるため、「陸軍の威信にかけて剣岳の初登頂と測量を果たせ」という命令を受ける。富山に向かった柴崎は、案内人の宇治長次郎と剣岳の調査に入るが、謎めいた行者の言葉以外、登頂への手掛かりすらつかめずに下山する。
翌明治40年ー。測量隊総勢7人で剣岳周辺に三角点を設置していき、ついに剣岳に臨む。しかしガレキだらけの尾根、雪崩や暴風雨に続く困難に次ぐ困難が、測量隊の行く手を阻む。命をさらしてまで、測量する意味はあるのかという迷いも7人の胸中によぎる。
一方、創立間もない日本山岳会も小島烏水らが最新の登山道具を揃え、剣岳山頂を目指していた。
今一度仲間としての結束を訴える柴崎。果たして、柴崎たちは、無事剣岳山頂に立ち、地図作りの任務を果たすことができるのか・・・。
新着映画情報
浅野忠信 |
監督:木村大作 |
2008/日本 |
誰かが行かねば、道はできない―。 明治40年、日本地図最後の空白地点を目指した男たちの、魂の記録。
原作は新田次郎の同名小説。明治人の高潔な生き様を記した新田文学の白眉である。監督・撮影は、木村大作。「八甲田山」「駅STATION」「火宅の人」「鉄道員(ぽっぽや)」など数多くの作品のキャメラマン・木村大作にとって、50年の映画人生全てをかけて取り組む、50本目にして初めての監督作品となる。
撮影には延べ200日以上を費やし、標高3000メートル以上の最低体感温度が氷点下40度超の剣岳・立山連峰各所でほぼ順を追ってロケを敢行。音楽は、黒澤明作品をはじめ数多くの映画音楽を手掛ける池辺晋一郎を音楽監督に迎え、木村監督自ら選曲したクラシックの名曲の数々が全篇を彩る。
(注)正式な題名は剣岳の”剣”が旧漢字です。
(c)2009 『剣岳 点の記』製作委員会