最近、メタボなお腹が気になっているビルは、地元の名士である義父ジャコビーが経営する大手銀行に勤める30代半ばの男。親族で固められた役員に席を置いている彼は、栄えある“ジャコビー・ファミリー”の一員だ。しかし、完全な勝ち組?かと思いきや、おっちょこちょいで人一倍お人好しのビルは、他の役員には馬鹿にされ、部下にも見下されている。ビル自身も、休日には狩猟に出かけたりする義父たちの習慣に馴染めず、居心地の悪い思いをしていた。
そんな悶々とした日々の中、ビルは妻ジェスが、直撃取材で人気のテレビレポーター、チップと自宅で浮気している現場を押さえてしまう。しかもビルの盗撮した浮気映像が、インターネットで流出して大騒ぎに! とどめに、チップを仕事現場まで追いかけて殴ったビルは逮捕されてしまう。すべてが裏目に出て、負のスパイラルから脱出できないビル。そんな彼の前に、ひとりのおませな男子が現れた。彼は、ビルの母校であるテート校のメンター制度(学校のOBが現役の生徒に仕事の現場を見せて指導するシステム)で、ビルの部署に配属になったインターン生。かねてからチップのことが嫌いだった男子は、例の事件によりビルに肩入れし、彼を再生させるべく最強の協力者となる。
実のところビルには、ドーナッツのチェーン店を展開するビジネス願望があった。しかし今の状況では、誰も手を貸してくれない。そこで、まずは妻ジェスを取り戻すため、男子はビルに、キュートでセクシーなランジェリーショップのカリスマ店員、ルーシーを紹介する。ビルが彼女を連れ歩くことで、妻を嫉妬させようというのだ。しかもプール通いなどでダイエットに励み、新しい服も買って、どんどん外見も磨かれていくビル。そして念願のドーナッツ産業にも乗り出し、彼の生活は活性化していく。果たしてビルの人生に劇的な変化は訪れるのだろうか―?
新着映画情報
アーロン・エッカート |
監督:バーニー・ゴールドマン |
2007/アメリカ/ヴィスタビジョン/ドルビーデジタル/97分/R-15 |
アーロン・エッカートXジェシカ・アルバが贈る幸せの処方箋
「ダークナイト」の“トゥー・フェイス”ことハービー・デント検事役でブレイクしたアーロン・エッカートが、往年のジム・キャリーを思わせる三枚目役で新境地を切り開いた。相手役には「ファンタスティック・フォー」「シン・シティ」「噂のアゲメンに恋をした!」のジェシカ・アルバ。
エッカートが演じるのは、大手銀行の経営者の娘と“逆玉”婚をしたばっかりに、自分らしさを完全に見失ってしまったダメ男ビル。世間からは勝ち組と見られておかしくないはずなのに、実際は生活も容姿も荒れ、毎日がてんで面白くない。身内からも仕事仲間からも軽蔑され、実質負け組人生に転落してしまっている。そんな彼が、妻の浮気というショッキングな事件をきっかけに奮起。本当の幸福に向けて再生を目指す物語が展開する。
先の見えない今の世の中だからこそ、本当の幸福とは何か?ってことを改めて考えたい。
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