1988年ニューヨーク、兄弟の運命は、一発の銃弾で動いたー
1988年、ニューヨーク。警官一家に生まれたボビーは、家業に背を向け、ロシアン・マフィアと繋がるナイトクラブでマネージャーとして働いていた。オーナーのマラットからの信頼も厚く、恋人アマダと共に、その生活は順風満帆と思われた。
クラブにやって来る凶暴なロシアン・マフィアたちともうまくやっていたボビーだったが、一方で、ニューヨーク市警のエリート警官である兄ジョセフと、ふたりの父親であるバート警視監は、そのマフィアに目をつけていた。
ジョセフの昇進パーティーに招かれたボビーは、ロシアン・マフィア撲滅のための新しい麻薬取締班ができると聞かされる。標的は、マラットの甥でクラブに入り浸っているニジンスキーだ。捜査協力を断ったボビーに、父は告げるー「いつかお前は、警察か麻薬組織かどちらかにつく。これは戦争だ」
ジョセフによる一斉検挙がボビーのクラブに入った。だが、ニジンスキーを取り逃がし、ボビーは麻薬の不法所持で捕まってしまう。ジョセフの計らいで釈放されたボビーだったが、自分の店に踏み込んだ兄との溝は埋まることはなかった。しかし、その夜、ジョセフが何者かに襲撃され、瀕死の重傷を負って病院に担ぎ込まれた。
ジョセフ襲撃の黒幕がニジンスキーだったこと、次の標的が父であることを知ったボビーは、その組織をつぶすため、警察の囮としてロシアン・マフィアの麻薬工場に潜入するのだった...。