![ストーリー](http://www.movienet.co.jp/images/movie_icon_story.gif)
海辺にある孤児院で仲の良い友だちに囲まれ幸せな子供時代を過ごしたラウラ。
そして、30年後。ラウラは長い間、閉鎖されていた孤児院を障害を持つ子供たちのためのホームとして再建するために買い取り、医師である夫のカルロスと7歳の息子シモンと移り住んでいた。施設の開園に夢膨らませるラウラはシモンが古い屋敷の中でたった一人の寂しさから空想上の友だちを作って遊んでいることに不安を覚える。だが、難病を抱えたシモンが友だちとのことを嬉しそうに話す姿にラウラはシモンを叱る気にはなれなかった。むしろ、そんなシモンを見て、自分の子供時代を思い出し、かつてみんなで遊んだ海辺にある洞穴に家族で出かけたりして過ごしていた。
そんなある日、開園準備に忙しいラウラを一人の老女が訪ねてくる。ソーシャルワーカーのベニグナと名乗るその女は、誰も知らないはずのシモンの病気のことや、シモンが養子であることなど、ぶしつけに話し始める。ラウラは薄気味悪くなり、追い払う。だが、その夜、屋敷の庭にある物置小屋から老女らしき影が出てくるところを見かけたラウラは恐怖にとらわれる。
一方、シモンの空想上の友だちとの遊びはエスカレート。トマスと名前までつけて絵に描いて見せたり、宝探しごっこをしたり。施設が開園して、子供たちがやってくれば、そんな遊びは止むだろうと思っていたラウラも次第に不安に駆られていく。
それから数日後、施設への入園希望者を集めたパーティーの最中、忙しくしているラウラの気を惹こうと騒ぎ出したシモンを思わず叱りつけてしまう。怒られたことで、すねてどこかへ行ってしまったシモン。ふと気になって、ラウラはシモンを探すが、代わりに現れたのは顔を奇妙なマスクで覆った子供。その子供のいたずらでバスルームに閉じこめられてしまう。ようやく外に出たラウラはシモンを探して、屋敷はもちろん海辺の洞穴も探すが、まるで神隠しにあったかのようにシモンは忽然と姿を消してしまった。
警察による捜査も行われたが、シモンの行方は全くわからないまま、半年が過ぎていた。ラウラとカルロスは希望を捨てずに捜索を続けていたが、周囲の人々は難病を抱えるシモンはもう死んでいると思っていた。だが、シモンが生きていると信じているラウラは、しんと静まり返った屋敷の中で聞こえる物音や気配にますます敏感になり、誰かがいると言ってはカルロスを当惑させるようになっていく。
そんなある日、カルロスの運転で街に買い物に出かけたラウラは、乳母車を押して歩くベニグナを見つける。きっと彼女がシモンの行方を知っているに違いない。声をかけようとした瞬間、目の前でベニグナは事故に遭い、命を落としてしまった。そして、警察によって、ベニグナの部屋から1枚の写真と古い8ミリフィルムが発見された...。ベニグナは何者で、何を知っていたのか?