ミラーボールにラメのジャンプスーツ...オヤジたちの青春はまだまだ終わらない。
風情あふれるノルマンディーの港町ル・アーヴル。かつてディスコ全盛期に"ビー・キング"というトリオを組んでダンスフロアを席巻していたディディエ、ウォルター、ヌヌイユの3人も今では40歳。ミラーボールがきらめく夜の世界からはすっかり離れ、それぞれ別の人生を歩んでいた。
リーダーのディディエは仕事も家庭も失敗ばかり。あまりの甲斐性のなさに妻は息子を連れて故郷イギリスに戻ってしまい、一緒に住む母親からも小言を言われっぱなしの毎日だ。埠頭で働くウォルターは労働組合のスポークスマンをつとめており、ストライキの指揮に忙しい。唯一妻子と暮らすヌヌイエは、安定した暮らしを手に入れるために、勤め先の家電ストアの昇進試験を受けようとしている。
そんなある日、かつて町で一番だったクラブ"ジンフィズ"が、昔の熱気を取り戻そうとディスコ・ダンスのコンテストを企画する。オーナーのジャクソンから声をかけられたディディエは、一度は断るものの、優勝者の賞品がオーストラリア旅行だと知って考えを変更。ウォルターとヌヌイユを誘って"ビー・キング"を再結成する。最初は猛反対した2人だが、ディディエと息子のバカンスを実現するために一肌脱ぐことにしたのだ。
意気込んで何年ぶりかに"ジンフィズ"に顔を出したディディエは、フロアを見て驚く。そこでは新しい世代のダンサーたちが、見たことのない熱い踊りを繰り広げていた。想像していた以上の彼らの実力を目の当たりにし、自分のなまった体を鍛え直そうとダンス教室の戸を叩くディディエ。レッスンの内容はディスコとは程遠いバレエだったが、ディディエはインストラクターのフランスに一目惚れして教えを受けることに。
コンテストの予選が始まった。封印していた勝負スーツを着込んでステージに上がる3人。だがセンスも動きも鈍い上、妻と息子にバレるのを怖れたヌヌイエが途中で失踪するなど散々な出来に終わる。ジャクソンの計らいでからくも予選通過したものの、このままではとても優勝できないと悟った3人は、心機一転、フランスのもとでダンスの猛特訓を始める。彼らが再びディスコ・キングとしてフロアに君臨する日はやって来るのか!?