新米教師の星先生は6年2組の26人の子供たちと一緒に卒業までの1年間、「食べる約束」で子ブタを飼い始める。しかし、Pちゃんと名付けた子ブタを毎日世話するうちに、子供たちの中に芽生えるPちゃんへの愛情。そして迎える卒業式。「食べる」「食べない」、クラスを真っ二つに分けた涙の激論の中、26人の子供たちと星先生が出した「答え」とは?
新着映画情報
妻夫木聡 |
監督:前田哲 |
2008/日本/ヴィスタビジョン/ドルビーSR/109分
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これは教育?素晴らしい授業!賛否両論を呼んだ実話の映画化
「食育」や「いのちの授業」が叫ばれる前、総合的学習時間もまだなかった1990年。大阪の小学校の新任教師がはじめた実践教育が、日本中に波紋を投じた。それは“ブタを飼って、飼育をした後、自分たちで食べる”というものだった。「Pちゃん」と名付けられたブタは、32人の子どもたちに愛され、家畜ではなくクラスのペットとなっていく。食べるか。食べないか。2年半の飼育の後、子どもたちの卒業を控えて、Pちゃんの処遇を巡った大論争が展開される。
しかし、問題はそこで終わらなかった。その後、子どもたちを追ったドキュメンタリーが1993年にテレビ放送されギャラクシー賞奨励賞、動物愛護映画コンクール内閣総理大臣賞を受賞し大きな反響を呼んだ。視聴者からの反応は「残酷だ」、「それは教育ではない」という多数の批判的な声の一方で、教師の情熱と、子どもたちが自ら考えて真剣に事態に向き合う姿に心を打たれ、支持する人たちもいた。その一人が、本作の監督・前田哲。前田監督は10年以上前に見たドキュメンタリーの感動を胸に秘め、動物や草木はもちろん、人間の命についても、改めて考えることが必要とされている今、この新任教師が挑んだ試みを多くの人に伝えたいと映画化に挑んだ。