宿泊した56人がみな自殺したという謎の部屋、NYドルフィンホテル1408号室。
マイク・エンズリンは、自分の目で見たものしか信じないオカルト作家。かつては父子の交流を描いたフィクションなどを執筆していたが、娘の死をきっかけに、その執筆路線を変え、今では全米各地の有名な幽霊屋敷や墓地などを取材し、噂の真相をルポする著書を出している。彼自身、これまで一度たりとも幽霊や超常現象に遭遇したことはなく、そうした噂は単なる客集めの手段だと決め付けていた。
サンタモニカの海の空に浮かんだアドバルーンに見とれるあまり、危うくサーフィンで溺れかけた日、マイクのもとに一通の葉書が届く。ドルフィンホテルと書かれた葉書には「絶対に1408号室に入るな」という謎めいた言葉が。興味を覚えたマイクは、早速下調べをし、このドルフィンホテルの1408号室に宿泊した56人の客がすべて自殺を遂げているという事実を知り、さらに好奇心を刺激される。
次回作を完成させるためにも、マイクはニューヨークのドルフィンホテルにチェックインする。執拗に1408号室の宿泊にこだわるマイクに、ホテルの支配人オリンは、再三にわたって止めるように説得する。自殺以外にも22人があの部屋で自然死したこと、偶発的に10分間だけ浴室に閉じ込められたメイドが、救い出してみると両目を刺して笑っていたこと、これまで1時間持ちこたえられた人がいないこと...。しかし、マイクはオリンの警告を無視し、鍵を受け取ると、何年も宿泊客を迎え入れていない1408号室に足を踏み入れた...。