夜明けの来ない夜はない。 それは、落ちてはじまる物語。
時は1915年。映画の撮影中、橋から落ちて大怪我を負い、病室のベッドに横たわるスタントマンのロイは、追い討ちをかけるように、私生活でも恋人を主演俳優に奪われ、自暴自棄になっていた。そこに現れたのが、オレンジの樹から落ち、腕を骨折して入院していた5才の少女アレクサンドリア。ロイは動けない自分に代わって、自殺するための薬を薬剤室から盗んで来させるべく、純真無垢な彼女を利用することを計画。アレクサンドリアの気を引こうと、思いつきの冒険物語を聞かせ始めるのだった。
それは6人の勇者が世界を駆け巡り、悪に立ち向かう【愛と復讐の叙事詩】―。
めくるめく物語に魅了され、話の続きをせがむアレクサンドリア。その一方で、希望を失ったままのロイは遂に....。