『うた魂(たま)♪』 配給:日活 オフィシャルサイト: http://www.utatama.com 公開日:2008年4月5日 シネクイント、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー
夏帆 ゴリ 石黒英雄 徳永える 亜希子 岩田さゆり ともさかりえ 間寛平 薬師丸ひろ子 ゴスペラーズ
2007/日本/ヴィスタビジョン/ドルビーSRD/120分
(c) 2008 「うた魂」製作委員会
函館港イルミナシオン映画祭第8回シナリオ大賞に輝いた『あたしが産卵する日』を、「タナカヒロシのすべて」の田中誠監督が鮮やかに瑞々しく演出。 自意識過剰なヒロイン、かすみを「天然コケッコー」の夏帆、湯の川ヤンキー合唱部の部長、権藤洋には、人気お笑いタレントのゴリ(ガレッジセール)。
本作の見所は、なんといっても魂のこもった"歌"のシーンの数々。かすみが所属する七浜高校合唱部が、名曲「待ちぼうけ」、MONGOL800の大ヒット曲「あなたに」、そして本作のためにゴスペラーズが書き下ろした主題歌「青い鳥」などを、すがすがしい歌声で響かせるかと思えば、ライバルとなる湯の川学院高校のヤンキー部員たちは、尾崎豊の名曲「15の夜」、「僕が僕であるために」を迫力で歌い上げる。
北海道のとある町。七浜高校合唱部のソプラノパートリーダー、荻野かすみは、自分の歌声とルックスに異常なまでの自信を持つ女の子。ある日、写真が趣味のイケメン生徒会長、牧村純一から、「歌っている荻野さんが撮りたい!」とモデルを頼まれて、かすみは、「牧村は私のことが好きなんだ!」と有頂天になる。
合唱コンクールの北海道予選の壮行会。自信満々に歌い上げるかすみの姿を、カメラで撮りまくる牧村。だが、上がってきた写真は、目を見開き、口を大きく開けた、インパクトたっぷりの顔ばかり。「あたし、歌ってるとき、こんな顔してるの?」と驚愕するかすみに、乙女心がわからない牧村は、「産卵中のシャケみたいな顔でユーモラスじゃん」とさらり。しかもその写真を生徒会新聞に載せられてしまう。
激怒するかすみだが、牧村に思いを寄せる青柳レナに、「正直言って、あなたの歌ってる顔って変だよ」と追い討ちをかけられ、すっかり自信喪失。合唱部顧問の産休代員・瀬沼裕子先生に退部を申し出ると、あっさり承諾されてしまう。でも、瀬沼から「ラストステージは必要よ」と言われ、やる気のないまま夏祭りの合唱祭に出場することに。
合唱祭でいきいきと歌う浴衣姿の七浜合唱部。しかし、かすみだけはステージに上がっても下を向いてばかりで、声を出すのもままならない。 そこに突如現れたのは、番長・権藤洋が率いる、湯の川学院高校のヤンキー合唱団。湯の川学院の歌が始まった。尾崎豊の「15の夜」を熱くソウルフルに歌い上げる彼らを見て、かすみは、つい忘れかけていた歌への素直な思いに気付くのだった...。