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1957年の「十二人の怒れる男」からはじまり、「セルピコ」「狼たちの午後」「ネットワーク」と半世紀以上もの間、緻密かつ硬派なドラマを撮り続けてきた
現在84歳の名匠シドニー・ルメット。彼が監督45作目に選んだのは、斬新でスリリングな展開と重厚な人物描写が同居する緊迫した人間ドラマだった。
本作で最初にキャスティングされたのは、「カポーティ」でアカデミー賞主演男優賞を獲得したフィリップ・シーモア・ホフマン。
「現在のアメリカで最高の俳優の一人」と呼ぶ彼に、弟役ではなく事件の首謀者である兄を演じさせ、今や監督・作家としても活躍するイーサン・ホークに気弱な弟役をあてたところに、配役の妙がある。それによって家族の関係性にダイナミクスが生まれ、さらに様々な人物の視点と心情がフラッシュバックで明らかになるにつれ、“何がこの二人を駆り立てたのか”が重層的に掘り下げられていく。
原題"Before the Devil Knows You’re Dead"(死んだのが悪魔に知られる前に)は、脚本家ケリー・マスターソンが、アイルランドの古い乾杯の音頭“死んだことを悪魔に気づかれる30分前に天国に行けますように”からつけたタイトル。
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