『パラノイドパーク』 PARANOID PARK 配給:東京テアトル/ピックス オフィシャルサイト: http://www.paranoidpark.jp 公開日:2008年4月12日 シネセゾン渋谷ほか全国順次ロードショー 【PG-12】
ゲイブ・ネヴィンス ダン・リウ ジェイク・ミラー テイラー・マムセン ローレン・マッキニー
2007/フランス・アメリカ/ドルビーデジタル/85分
(c) 2007 mk2
思春期特有のゆらぎや痛みを若者たちと同じ目線に立ち、独特の映像センスで描くことで知られるガス・ヴァン・サント。『エレファント』 『ジェリー』 『ラストデイズ』の3部作でカンヌ国際映画祭パルムドールをはじめ、数々の賞に輝き、名実ともに世界中から賞賛を浴びてやまない。 そんなヴァン・サントの最新作は、2007年カンヌ国際映画祭60周年記念特別賞を受賞した『パラノイドパーク』。 今回、ガス・ヴァン・サントが題材に選んだのは、ブレイク・ネルソンの同名小説。主人公アレックスがふとした偶然から誤ってひとりの男性を死なせてしまうことから物語は始まる。おびえ、悩み、不安に駆られながらも、まるで何事もなかったかのように日常生活を送っていくアレックス。 ヴァン・サントは、自分の犯した"罪と罰"に思い悩み、"大人と子供"のまん中で現実との距離感がうまくつかめない少年のゆれ動く気持ちを、繊細に、そして適度な温かさをもちながら描きだす。
オレゴン州ポートランド。 16才のアレックスは、トミーおじさんのビーチハウスで手紙を書いているー
ある日、アレックスは年上のジャレッドに「パラノイドパーク」へ行こうと誘われる。パラノイドパークは、治安の悪い場所だけど、たくさんのかっこいいスケーターが集まることで有名な憧れの場所だった。パラノイドパークがすっかり気に入ったアレックスは、また今度の土曜日に来ようとジャレッドと約束する。 約束の土曜日、ジャレッドがパーク行きをやめたため、アレックスはひとりパークへ向かう。
スケーターたちの滑りをながめながら、離婚調停中の両親のことやそれを気に病みストレスで吐いてしまう13歳の弟のことなどを考えていると、不良グループから貨物列車の飛び乗りに誘われた。そんな危険な遊びに気づいた警備員が走り寄り、引きずり下ろそうと警棒で殴り始める。命の危険を感じたアレックスは、持っていたスケートボードで警備員を振りきろうとした。そのとき、警備員はバランスをくずし、後ろから来ていた別の列車にひかれてしまう。 早く誰かに連絡しなければと思いながらも、結局は、凶器となったスケートボードを川に投げ捨て、ジャレッドの家に逃げ帰った。
数日後の昼休み、スケボーをする生徒だけが呼び出された。ひとりひとりにリチャード・ルー刑事がパラノイドパークに行ったかどうかを聞いていく。アレックスは行っていないと答えた。 おびえ、悩み、不安に駆られながらもアレックスの日常は進んでいく...。