(c)2007 Twentieth Century Fox

もしも行きたいと思った場所へ、一瞬のうちに行けるとしたら？この世界にそんな究極の能力を手にした男がいた。彼はいつでも、世界中のどこへでも瞬間移動ができる"ジャンパー"なのだ。
　スティーヴン・グールドによる原作（『ジャンパー 跳ぶ少年』早川書房）にさらなる飛躍を加え、一筋縄ではいかないストーリーへと脚色したのは、「バットマン ビギンズ」のデヴィッド・S・ゴイヤー、「ファイト・クラブ」のジム・ウールス、「Mr. & Mrs.スミス」のサイモン・キンバーグというチーム。

(c)2007 Twentieth Century Fox

ミシガン州アナーバー。15歳のデヴィッドは、どこにでもいる普通の高校生だった。密かに想い続けるミリーへのクリスマス・プレゼントを同級生に凍った川へ投げ捨てられ、それを拾おうとしたデヴィッドは氷を突き破って川の中に．．．。「もうだめだ」と思った次の瞬間、図書館の床にびしょ濡れで倒れていた。一瞬のうちに"ジャンプ"(瞬間異動）していたのだ。
　次第に自分の能力を認識するようになったデヴィッドは、5歳の時に母メアリーが失踪して以来、暴力を振るう父親との生活から逃避しようと、憧れのニューヨークへと"ジャンプ"する。次の"ジャンプ"先、銀行の金庫室で大金をせしめた彼は、世界を駆けめぐる優雅な"ジャンパー"生活を開始する。
　時は過ぎ、ニューヨークのペントハウスに居を構えたデヴィッドは23歳になっていた。ビッグベンの上からロンドン市街を見下ろし、次の瞬間にはフィジー沖でサーフィン、ランチはスフィンクスの上で、といった生活を満喫している。と同時に、誰にも打ち明けられない秘密を持つ彼は孤独だった。
　一方、この世界には"ジャンパー"抹殺を使命とする"パラディン"なる組織が存在していた。そして、デヴィッドと"パラディン"との壮絶な闘いが始まった．．．。