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かつて無いほどにイカれた悪党“ジョーカー”がシリーズ最凶の敵に!
「まるで血管を破裂させているかのようだった」、これは、ジョーカー役を最後に他界したヒース・レジャーの演技を語るスタッフの言葉だ。「羊たちの沈黙」のレクター博士、「スター・ウォーズ」シリーズのダース・ベイダー、「シャイニング」のジャック・ニコルソンなど、スクリーンで主役を食うほどの強烈なインパクトを放ち、後々まで語り継がれている悪役たち。ヒースのジョーカーも、間違いなくその名を映画史に永遠に刻むことになるだろう。
「これまででいちばん楽しい役だった。たぶんこれからの映画人生においてもずっとそうだろう」と、ヒース・レジャー。
2008年1月22日、ヒース・レジャー急死。そのニュースは本編の製作がすでに編集段階に入り、ワーナーがポスター、予告篇を通じてレジャー演じる新ジョーカーを紹介したあとで飛び込んできた。製作開始以前、レジャーは自ら監督クリス・ノーランにアプローチし、ジョーカー役をやりたいと伝えたと言われている。彼が思い描くジョーカーは、監督が目指すものとピッタリ一致し、ティム・バートン版「バットマン」でジャック・ニコルソンが強烈なイメージを残した役を演じることを微塵も恐れていなかったという。
★「とてつもなく素晴らしい演技に報いることにものすごい責任感を抱いた。その演技は観る者を圧倒すると思うよ」 by クリストファー・ノーラン監督
★「彼があの役に注ぎ込んだ凄まじいエネルギーは年寄りの私にはないし、彼の年のときにもなかったよ」 by マイケル・ケイン
★「(彼の演技は)まるで血管を破裂させているようだった」 by ウォーリー・フィスター(撮影)
★「ヒースはどの映画でも全力投球し、その都度、自分の演技の幅を広げてきた。この映画での彼はまさにカリスマ。自分のすべてを注ぎ込んでいる」 by チャールズ・ローブン(製作)
レジャー演じるジョーカーの衣装はセックス・ピストルズのジョニー・ロットンを意識して作られており、レジャー自身は「時計じかけのオレンジ」の主人公アレックス(マルコム・マクダウェル)をイメージして役作りをしたと伝えられている。
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