「それぞれに大きな悩みを抱えて暮らす3姉妹。ある日、彼女たちの心の奥に押さえ込んでいた出来事が明らかになる」
ひとりの男が刑務所から出所する。出迎えもない男は地上へと落ちていたカッコウのヒナを巣へと戻してやる。
車椅子に乗せた年老いた女性を散歩させている女性がいる。彼女の名はセリーヌ。車椅子に乗っているのは母親である。毎週のように彼女は母がいる施設を訪れ、彼女を散歩へと連れ出す。いつものようにテーブルでチョコを頬張り、読書をするふたり。母親は他の子供たちはいつ来るんだろうと呟く。セリーヌは3姉妹の次女なのだ。
長女のソフィはカメラマンの夫、ふたりの子供と暮らしている。しかし、夫婦関係はうまくいっていない。夫は浮気をしているのだ。彼女は夫をつけ、その決定的な現場を押さえる。しかし、彼女はまだ夫にどこか期待し、裸で夫の眠るベッドへと潜り込む。しかし、その反応は全くない。
三女の大学生のアンヌは歳の離れた、妻子ある大学教授と不倫関係にある。しかし、その関係も男の一方的な通告により終わろうとしている。その事実を認められない彼女は男に対し、執拗に食い下がり始める。
ある日、次女のもとに見知らぬ男から1本の電話がかかってくる。夜のカフェで会ったその男は彼女の前で詩を朗読し、立ち去っていく。その後も彼女はこの男と何度も会うことになる。彼女の中には愛情が立ち上り始めるが、それは3姉妹が押し隠し、影響を受け続けてきた、あの過去の出来事へと繋がる鍵となっていく。 |