ホーム ライブラリー コラム プレゼント トレイラー ショップ 掲示板 会社概要
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
公開劇場一覧を別ブラウザで開きます。 前のページに戻ります

『オリバー・ツイスト』

配給:
オフィシャルサイト:http://www.olivertwist.jp/

この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
バーニー・クラーク
ベン・キングズレー
ジェイミー・フォアマン
ハリー・イーデン
リアン・ロウ
ルイス・チェイス
エドワード・ハードウィック
ジェレミー・スウィフト
マーク・ストロング
ジェイク・カラン
監督、製作:ロマン・ポランスキー
プロデューサー:
  ロベール・ベンムッサ
  アラン・サルド
原作:チャールズ・ディケンズ
脚本:ロナルド・ハーウッド
撮影監督:パヴェル・エデルマン
編集:エルヴェ・ド・ルーズ
プロダクション・デザイナー:
  アラン・スタルスキ
衣装デザイン:アンナ・シェパード
音楽:レイチェル・ポートマン

2005年/イギリス・イタリア・チェコ
・フランス/129分


イントロダクション
「『戦場のピアニスト』の名匠ロマン・ポランスキー監督が自らの子供たち世代のために、文豪チャールズ・ディケンズの名作の世界を映像化。大人だけでなく、親子でも楽しむべき作品」
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
 カンヌ国際映画祭パルムドール(大賞)受賞、アカデミー賞監督賞受賞など数々の映画祭において絶賛され、この日本を含め、世界中で大ヒットを記録した『戦場のピアニスト』。その監督ロマン・ポランスキーの最新作が公開される。それが今回紹介する『オリバー・ツイスト』である。
  『オリバー・ツイスト』というタイトルをどこかで耳にしたことのある方、原作を学校の授業などで読んだことのある方は多いだろう。この作品は19世紀の英国が生み出したチャールズ・ディケンズの代表的な作品を映画化したものである。文豪と呼ばれるディケンズはこの他にも「クリスマス・キャロル」、「二都物語」、「大いなる遺産」、「デビッド・コパーフィールド」などの今でも世界中で読み継がれる作品を生み出している。また、その作品の多くは映画、TVドラマなどで何度となく映像化もされてきている。この原作も例外ではない(最も代表的なものはこの原作をミュージカル化したものを映画化した『オリバー!』(1968)だろう)。
  『オリバー・ツイスト』は身寄りなき少年オリバーが様々な苦難を乗り越えながらも、自らの純粋な気持ちを失うことなく、本当の幸せを掴むまでを描いたものである。この作品の以降にも何度となく、生まれてきている典型的な物語でもあるのだが(多分、それ以前にも存在していたはずだ)、この『オリバーツイスト』の背景には当時の英国の社会的な状況への痛烈な批判も横たわっている。それは産業革命により拡がっていた経済的な格差、貧富の問題である。例えば、作品のオープニングでオリバーが入ることになる救貧院では制度の改訂により、満足な食事すら与えることが出来なくなっていた(そのために子供たちは空腹に悩まされている)。少なくとも作品の中ではそのことを改革しようとする救貧院側の動きは見られない。富むものはそうあり続ければいいのだが、持たざるものは打ち捨てられていくというそういう時代であったのだ。
  『戦場のピアニスト』でユダヤ人としてのあの過酷な日々、忘れようもない現実に向き合ったポランスキー監督は自分の仕事に興味を持ってくれている子供たちのために作品を撮らなくてはと思い続けていたという。この映画化を提案したのは彼の妻であったが、過去に何度となく映像化されている作品であることから、当初、ポランスキーは乗り気ではなかったという。ただ、原作が半世紀近く映画化されていないのを知り、ディケンズのファンであった彼はその態度を改めていく。原作の持つ魅力について、彼は「僕らはリアリズムを目指すつもりはない。その正反対さ。この物語には、すてきなユーモアとエキセントリックなところが満載された、等身大以上の人物たちが描かれている。これは生き生きとした、心を奪う、時代を超えた物語、真の意味でのディケンズ的物語だ。それに相次ぐ事件で、驚きの連続さ。」と語っている。
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
  主演のオリバー役にはオーディションで抜擢された新星 バーニー・クラーク共演に『ガンジー』、『シンドラーのリスト』などの“サー”の称号を持つ名優ベン・キングズレー、ベルリン映画祭マンフレート・ザルツゲバー賞を受賞している子役俳優ハリー・イーデン、『エリザベス』のジェイミー・フォアマン、『ジェーン・エア』のリアン・ロウ、『ラブ・アクチュアリー』など舞台から映画まで幅広く活躍するベテラン俳優エドワード・ハードウィック、『太陽の雫』のマーク・ストロングなどの実力派が名を連ねている。
  この作品『オリバー・ツイスト』に関しては、どうしても『戦場のピアニスト』云々という見出しが躍ってしまうが、ポランスキーが子供たちのために撮りあげた作品であるということを外してはならないだろう。先にも書いたようにディケンズの書いたこの作品は当時の社会状況を背景としており、そこには現在の社会状況との共通性もみられるのだが、そこまで彼が考えていたのかはこの作品を観た限りでは推測できない(救貧院の委員たちの狭量な振る舞いなどはその辺りを示唆しているのかもしれないが)。ただ、端役で出演している彼の娘(1993年生まれ)と息子(1998年生まれ)の年齢から推測すると、純粋に自分の子供たちの年齢層にも楽しんでもらうためにこの作品を、それも子供じみたものではなく、子供はもちろん、大人も感嘆するであろう映画的な世界を盛り込みながら作り上げたのは確かなはずだ。
  作品で大人が間違いなく感嘆するのは『戦場のピアニスト』でも素晴らしかったセットによる時代の再現だろう。登場人物だけでなく、19世紀の英国、ロンドンの街並みも作品にとっては重要だと考えたポランスキー監督は膨大なリサーチを重ね、プラハの撮影所のオープンセットに当時の街並みを再現する。この街並みは大スクリーンで堪能する価値があると思う。オープニング・テロップの版画が実際の街並みへと姿を変えていく導入部も素晴らしいし、クライマックスのオリバーが追われるシーンも(分かっていはいるが)スリリングである(『フランティック』を思わせるシーンも)。でも、ポランスキーを期待すると肩透かしをくらう作品であることも確かだろう。それもこれも彼の子供たちの世代へ向けた作品であるからだ(そこに物足りなさが生じるのだが)。ただ、SFX全盛の時代に、このオールドタイムな凝りに凝った映画的な世界を子供と堪能できれば、子供にとっても親にとっても楽しみや喜びが生まれるであろうし、そこから色々な物語、世界が広がっていくのではないだろうか。映画ファンなら物語と共にセット、映像を楽しんでもらえればと思うが、親子連れでこの作品を観に行くこともお勧めしたい。ぜひ、劇場に脚を運んでください。

ストーリー
「天涯孤独の少年オリバー・ツイストはひとりロンドンへと向かい歩き始める」
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
 養育院で育った身寄りなき少年オリバー・ツイストは9歳になったのを機に自らが生まれた場所である救貧院へと戻ることになった。ここで彼は他の子供たちと寝起きしながら、仕事に従事するのだ。あまりにもお粗末な、腹の足し程度の救貧院の食事に不満が募っていた子供たちは食事の際におかわりを要求する者をくじ引きで決める。貧乏くじを引いたのはオリバーだった。そして、意を決したその行動は彼を救貧院からの追放処分へと導いていく。オリバーは葬儀屋に引き取られるが、そこでもトラブルに巻き込まれ、ひとりロンドンへと向かい歩き始める。
movilog
ピックアップムービー
サーチ
DVD比較はベストプライス


リンク
メールマガジン登録
神雕侠侶オフィシャルウェブサイト
ベクター・メディカルテック・ジャパン
*giggle
本サイトをご覧になりるにはFlashPlayerが必要です。 IE5.0以上推奨 画面サイズ推奨800×600以上 お問い合わせ先