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『風のファイター』

配給:エスピーオー
オフィシャルサイト:
http://www.cinemart.co.jp/fighter/


キャスト スタッフ データ
ヤン・ドングン
平山あや
加藤雅也
チョン・テウ
監督、脚本:
 ヤン・ユノ
製作:
 チョン・ヨンイル
原作:
 パン・ハッキ
撮影:
 シン・オクヒョン
編集:
 パク・スンドク
美術:
 カン・スンヨン
音楽:
 チェ・マンシク

2004/韓国/カラー/ビスタサイズ/ドルビーSRD/2時間2分


イントロダクション
「2004年の夏、韓国で最大のヒットを記録した、極真空手の創始者 大山倍達の若き日の姿を圧倒的なアクション、人間技ではない修行シーンなどを盛り込みながら描いたエンタテインメント作品」
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(C)KOREA PICTURES.

 現在(2006/3/31)、絶賛公開中の作品『力道山』。朝鮮人であることから辛酸を舐めてきたひとりの青年がプロレスラーとして国民的なヒーローとなっていくこと、その裏に隠された苦悩を描いた作品だったが、日本でヒーローとなったスポーツ選手をはじめとする著名人の中には朝鮮半島出身者も数多い。今回紹介する『風のファイター』もそうした朝鮮半島出身の国民的な、世界的なヒーローを描いた作品である。
 この作品が描く、朝鮮半島出身の国民的な、世界的なヒーローとは“地上最強の空手”で知られる極真空手の創始者 大山倍達である。大山倍達が朝鮮半島出身であったということをご存知の方は決して多くはないだろう(私自身も知らなかった)。また、大山倍達自身が亡くなってすでに10年以上の歳月が流れているため、その凄さを知らない人も多いかもしれない(その間にはリアル格闘技の盛り上がりが生まれているのだが)。1970年代から80年代にかけて、この極真空手は大きなブームとなり、『地上最強のカラテ』、その続編の『地上最強のカラテPART2』、あらゆる格闘技に焦点を当てた『格闘技世界一 四角いジャングル』などのドキュメンタリー映画が公開され、多くの観客を集めていた。そのバックに陣取っていたのが「巨人の星」、「タイガーマスク」の原作者である梶原一騎であり、極真空手を世に広めたのも彼が原作を書いた「空手バカ一代」であった。このコミックも大山倍達の半生を脚色したものである(ちなみにこの時代にアントニオ猪木が切り開いた異種格闘技戦などにも梶原一騎の影がある)。

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(C)KOREA PICTURES.

 実はこの作品の原作も韓国のスポーツ紙に1989年から1992年にかけて連載されたコミックであり、単行本は100万部を超えるベストセラーとなっている。原作は人気TVドラマ「チェオクの剣」の原作者でもある人気コミック作家のパン・ハッキ(なお、この春に公開される韓流の話題作『デュエリスト』も「チェオクの剣」を基にしている)。パン・ハッキはこの原作を書くに当たり、徹底的な資料調査と大山倍達自身への長期にわたるインタビューも行っている。だから、これは大きな脚色がされているだろうけれども、真実も含めた大山倍達の物語となっている。当然、「空手バカ一代」と重なるエピソードも登場してくる。
 物語が始まるのは1939年の日本統治下にあったソウルである。主人公の少年ペダルはここで使用人から韓国に古くから伝わる武術を学んでいる。しかし、独立運動に関わっていた使用人は逮捕され、行方不明になる。ある日、ペダルは戦闘機のパイロットを募集するビラを手に入れ、単身、日本へと密航する。
 物語の主たる舞台となるのは第二次世界大戦中から戦後までの1940年代の日本、この日本という土地で差別を受けながらも、様々な場面を経験し、自らの手で武道の道に入り込み、“地上最強の空手”極真空手を立ち上げる前夜までの大山倍達の姿がここには描かれている。地場のヤクザにコテンパンにされ、小便を漏らした上に屈辱的な行為をしいられ、“池袋の小便漏らし”と嘲笑された頃。襲われそうになった女性を自らの手で助け、その女性に想いを寄せていくと共に、その戦いを契機に横暴な行為を行っている米兵(進駐軍)をみつけるとコテンパンにやっつけ、自信をつけていった頃。助けた女性と心を通わせていく日々。あの師匠との再会と無残な死。航空学校で辛酸を舐めさせられた男との再会。それは多くの人が知らなかった大山倍達の姿だろう。そして、あの片方の眉毛をそり落とす、石を叩き割る、1本指で逆立ちをするなど過酷な、自分の道を貫くための山に篭っての修行、その後の痛快な道場破りと世間への波紋という「空手バカ一代」でも描かれていた大山倍達の姿もここにはある。

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(C)KOREA PICTURES.

 主演は天才子役としてデビューし、現在はラッパーとしても活躍するヤン・ドングン。アクションはもちろんだが、相当に困難であっただろう日本語の台詞もうまくこなし、純な青年ペダルから寡黙な格闘家 大山倍達への成長を見事に演じている。日本からもペダルを見守る女性役に平山あや、ペダルの最高のライバル役として加藤雅也などが出演している。監督は『リベラ・メ』のヤン・ユノ。
 韓国国内では2004年夏に公開された作品の中で最大のヒットを記録したこの作品はオープニング、そしてエンディングへと繋がる武蔵野での決闘、CGもワイヤーもスタントもない肉感的なアクション、劇画タッチの山に篭っての修行や道場破りなど相当にワクワクするシーンも満載されているのだが、ディテールが粗雑だなと感じる部分も多々ある(脇の役者の日本語など挙げていけばきりがないかも)。ただ、ここに描かれているのは青くも血気盛んなペダルの成長の物語であり、コミック(劇画)を映像化したものなのだ。真実の物語であるかもしれないが、そこにあるのはあくまでエンタテインメントなのだ。そして、そのエンタテインメントはかっての劇画と同じように人を鼓舞する力も持っている。ヤン・ユノ監督は「苦しい人生を送っている全ての人に力を与える映画になったらと思います。私よりずっと大変な状況でこれほどの大人物になった人がいるのに、私たちに出来ないことがあるでしょうか」と語っている。とりあえず、小さい部分は無視して、若かりし日の大山倍達のドラマを楽しんで、感じてもらえればと思う。もちろん、空手、アクションに興味のある方は必見だ。ぜひ、劇場に脚を運んでください。


ストーリー
「戦闘機のパイロットになりたいと日本へ密航してきた少年は様々な経験を重ね、あの大山倍達への道を歩んでいく」
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(C)KOREA PICTURES.
 1939年、日本統治下のソウル。少年 チェ・ペダルは使用人のボムスに古来から伝わる武術“テッキョン”を学んでいた。しかし、独立運動に関わっていたボムスは逮捕され、行方不明となってしまう。そんな中、ペダルは戦闘機のパイロット募集のビラを偶然手に取り、日本へと密航し、なんとか、航空学校に入学する。しかし、航空学校で彼が出会ったのは差別だった。ある日、その差別にたまらず、彼は教官を殴るが、加藤大尉の前で無残にも破れてしまう。この加藤大尉はペダルの後の最大のライバルとなっていく。戦争が終わり、親友と闇市でパチンコの露天を開いていたペダルはヤクザにコテンパンにされる中、ボムスとの再会を果たす。この再会でテウは武道への興味を呼び覚ましていく。そして、米兵に襲われそうになっていた女性を助けることがきっかけとなり、彼女への想いを募らせていく。
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