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『インサイド・マン』

配給:UIP
オフィシャルサイト:
http://www.insideman.jp/
この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
デンゼル・ワシントン
クライヴ・オーウェン
ジョディ・フォスター
クリストファー・プラマー
ウィレム・デフォー
キウェテル・イジョフォー
カルロス・アンダース・ゴメス
キム・ディレクター
ジェームス・ランソン
ピーター・ジェレティ
監督:スパイク・リー
製作:ブライアン・グレイザー
脚本:ラッセル・ジェウィルス
撮影:
  マシュー・リバティック,ASC
編集:
 バリー・アレクサンダー・ブラウン
プロダクションデザイン:
  ウィン・トーマス
衣装:ドンナ・バーウィック
音楽:テレンス・ブランチャード

2006/アメリカ/35ミリ/カラー/
DTS,SRD,SDDS,SR/2時間8分


イントロダクション
「全米ボックスオフィス初登場NO.1!先の読めない優れた脚本とニューヨークという街を知り尽くしたスパイク・リーのダイナミックな演出が融合したスリリングなエンタテインメント作品」
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 パブリック・エネミーの音楽、様々な人種が暮らすブルックリンの町を舞台に展開されるアメリカという社会が孕んだ矛盾や問題を描いたスパイク・リー監督の作品『ドゥ・ザ・ライト・シング』はリアルタイムで観た方にとっては衝撃的な作品であったと思う(僕自身もそうだった)。ここから『モ'・ベター・ブルース』、『ジャングル・フィーバー』、そして『マルコムX』とスパイク・リーの快進撃は続く。その後も話題作を撮り続けていくのだが、日本での彼への注目度は大きく低下。そうした部分への回復の兆しが感じられたのが、一昨年に公開された『25時』だった。今回紹介する作品はそんなスパイク・リー監督の最新作『インサイド・マン』である。
 この作品はスパイク・リーが初めてメジャー資本で撮ったということ、スパイク・リーにつきものの政治色がないエンタテインメント作品であること、スパイク・リーにとっては盟友ともいうべきデンゼル・ワシントン、ジョディ・フォスター、クライブ・オーウェンという豪華なキャストが集結したこと、結果的に全米ボックスオフィス初登場1位を記録したことなどで公開前から大きな話題を提供していた。逆にスパイク・リーらしさがなくなったのかというちょっと悲観的な創造をする向きもあったりしたのだが、この作品は紛うことなきスパイク・リーらしさを持ったスリリングなエンタテインメントになっている。
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  物語は独房らしき狭い部屋に押し込められたクリブ・オーウェン扮する男の銀行強盗の告白で始まる。彼は「それは簡単なことなんだ」とこちら側を説得するように語り、物語は彼が起こした銀行強盗のシーンへと入っていく。この銀行強盗事件の交渉担当となったのがデンゼル・ワシントン扮する刑事とその相棒。実は刑事はある事件で紛失した小切手に関する容疑をかけられており、これを汚名挽回のチャンスと考え、事件に臨んでいく。また、この銀行の会長から個人的な依頼を受けて、事件に関わるのがジョディ・フォスター演じる敏腕弁護士。彼女は彼女なりの方法で会長の依頼を処理しようとしていく。ネゴシエーターである刑事たち、個人的な使命を帯びた弁護士と犯人の駆け引き、銀行強盗の顛末が映画の前半部分を占めている。
  この前半部分の面白さは最高の緊迫感とスリリングさである。清掃人のように銀行へと押し入った犯人たち(男3人と女1人)は監視カメラを止め、クールかつ知的なやり方で銀行内の人々を人質に取る。見せしめのように暴力を使いながら、彼らはそこにいる全員に自分たちと同じジャンプスーツとマスクという格好に着替えるように指示を出す。そして警察に自分たちの条件を突きつけながら、状況に応じて人質を解放していく。一方の刑事たちは犯人たちの条件を飲むことを遅らせながら、交渉を続けていく。解放された人質からは内部の様子を聞き出すが、的を得るようなものは見えてこない。重要な使命を帯びた弁護士は犯人側と政治的な駆け引きを持った直接交渉に臨むが、芳しい結果を得ることはない。そして、時間は刻々と過ぎ、刑事たちの失態と強行突入の指示が下された時に想像すらしていなかったことが起こり、事件は更なる混迷へと追い込まれていく。こうして作品の後半部分はこの事件の謎解き的展開へとなっていく。前半のスリリングさに比較するとこの部分が退屈だという声もあるようだが、個人的には良く出来たミステリーであり、爽快感を感じられる展開となっていた。この辺は作品を観て楽しんでもらえればと思う(触れれば、それだけで面白みが消えていくのだから)。
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  スパイク・リーはこの作品について「とにかく脚本が全て。このストーリーはサスペンスの分野に新たな方向性を見出した。」と語っている。確かに良質な脚本(脚本を手掛けたラッセル・ジェウィルスはこれがデビュー作であり、その後の脚本の映画化も決定している要注目の存在だ)があってこそ生まれた作品だと思うが、スパイク・リーの演出手腕を見逃してはならないだろう。キーとなるもののひとつは舞台となったニューヨークのリアリティである。例えば、事件の舞台である信託銀行にはアラブ人やユダヤのラビ、ヤッピーなどの金持ち連中を含めた多用な人種、集ってくる野次馬にも同様に多用な人種を配置している。事件解決のキーになるかもしれない盗聴器から聞こえる何語だか分からないラジオの放送らしき音声など言語の使い方なども絶妙だ。もちろん、スパイク・リーらしい人種的、政治的ジョークもふんだんに取り込まれている。それとスパイク・リーの作品で忘れてはならない音楽はいつも通りテレンス・ブランチャードが担当しているのだが、テーマ曲にアラブ風のヒップホップを持ち込んでいる点が素晴らしい。そういう点ではホームグラウンドのニューヨークを舞台としたスパイク・リーならではの作品となっているのだ。もうひとつのキーとなるのはダイナミックで繊細な演出である。銀行に警察が到着し、そこを取り囲んでいくシーンのダイナミックさ、ミステリーとしての面白さを生み出す繊細さなどがうまく同居しているのだ。デンゼル・ワシントン、クライブ・オーウェンの良さはもちろん、ジョディ・フォスターが久々に持ち味を発揮しているのも個人的には嬉しい限りだ。
  前半の緊迫感と後半のミステリー的な展開、そしてスパイク・リーならではのニューヨークの存在を思う存分に堪能できるエンタテインメントであるこの作品は深い観方をすればいくらでも潜り込んでいけるような内容になっている(僕自身はラストは「そうきたか」というリアリテイがあった)。ラストにはスパイク・リーの映画ではお約束の自身の製作会社の刻印もあるので、スパイク・リーのファンはもちろん、出演者のファン、エンタテインメント好きも大画面でこのスリリングなエンタテインメント作品を楽しんでもらえると思う。ぜひ、劇場に脚を運んでください。

ストーリー
「マンハッタンにある信託銀行で銀号強盗が発生。人質を持ち立てこもった犯人たちと警察、極秘の使命を帯びた弁護士は交渉を積み重ねていくが・・・・」
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  ニューヨークのマンハッタンにある信託銀行にジャンプスーツを着た男たちが入り込み、その場にいた従業員や客などを人質に立てこもるという銀行強盗事件が発生した。事件の交渉担当となったのはNY市警のフレイジャーとミッチェル。実はフレイジャーはある事件で紛失した14万ドルの小切手を横領した嫌疑がかけられており、偶然のタイミングで担当となったこの事件にうまく対処し、名誉を挽回しようと考えていた。この銀行に強盗が入ったことに衝撃を受けた取締役会長であるアーサー・ケイスは敏腕弁護士として知られるマデリーン・ホワイトに犯人との直接交渉を依頼する。それは銀行のことを考えてではなく、彼自身に関することのための個人的な依頼であった。
 警察により厳重に取り囲まれた現場には緊迫感と野次馬による祭騒ぎのような空気が走っていたが、内部でどのようなことが行われているかは一切分からなかった。ただ、犯人との交渉が平行線にあることだけは確かだった。刑事たちは犯人の要求を何とか先延ばしにしようと画策し、現場にたどり着いた弁護士は秘密の使命を何とか遂行しようと画策する。そうした中、時間は刻一刻と過ぎていった。
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