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『ブロークン・フラワーズ』

配給:キネティック、東京テアトル
オフィシャルサイト:
http://www.brokenflowers.jp/
この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
ビル・マーレイ
ジェフリー・ライト
シャロン・ストーン
フランセス・コンロイ
ジェシカ・ラング
ティルダ・スウィントン
ジュリー・デルピー
マーク・ウェバー
クロエ・セヴィニー
監督、脚本:
  ジム・ジャームッシュ
製作:ジョン・キリク
    ステイシー・スミス
撮影監督:
  フレデリック・エルムズ
編集:ジェイ・ラビノウィッツ
プロダクションデザイン:
  マーク・フリードバーグ
衣装デザイン:ジョン・ダン
音楽:ムラトゥ・アスタトゥケ

*2005年 カンヌ国際映画祭
  審査員特別グランプリ 受賞

2005/アメリカ/アメリカンビスタ/
ドルビーSRD/1時間46分


イントロダクション
「独特のオフビート感覚、ロード・ムービー、絶妙な音楽、そして人との出会いが生み出すもの、まさにジム・ジャームッシュならではの世界が広がる、ジャームッシュ監督が久々に放つ長編作品」
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(c)2005 Dead Flowers Inc.
 昨年(2005)に公開された、長年に渡って撮り続けていたショート・ムービーをまとめた作品『コーヒー&シガレッツ』で往年のファンはもちろん、新たなファンにもちょっとした楽しみを与えてくれたジム・ジャ−ムッシュ監督(この作品集は「ああ、あの作品の間に撮ったんだな」というジャームッシュの仕事を俯瞰できるような楽しみもあった)。その知名度の割には決して多作な映画監督ではないのだが、長編作品としては『ゴーストドッグ』以来、6年ぶりとなる作品がやっと公開される。それが今回紹介する『ブロークン・フラワーズ』である。
 ジム・ジャームッシュの作品とくれば、独特のオフビート感覚とロード・ムービーということになるのだろうが、この新作はそうした要素をまさに満たしたジャームッシュらしい内容となっている。なにしろ、物語の主人公は若い頃は“ドンファン”と呼ばれ、数多くの女性と浮名を流し、今はコンピューターでひと財産を稼ぎ、半ば隠遁している男。この男を演じるのが、ビル・マーレイ。このビル・マーレイ=“ドンファン”という設定にクスッとなってしまう。ある朝、一緒に暮らしていた女が「もう愛想が尽きた」と彼の家を飛び出し、差出人不明のピンクの手紙が届く。そこに書かれていたことは「あなたと別れた後に子供を生んでひとりで育てていた。その子供が旅に出た。きっと父親を探しに行ったのでしょう。」というもの。女と別れたのは20年前で、子供は19才。別に気になるわけでもないが、隣に暮らすジェフリー・ライト演じる親友に相談をすると、ミステリー好きの親友は勝手に推理を始め、彼にその当時に付き合っていた女をリスティングしろと半ば強要し、それを元に女の所在地、行動日程からチケットの手配までを行ってしまう。常にジャージの上下の姿(同じブランド(フレッドペリー)のものを何色も持っている)でボケーッとしている“ドンファン”の面影すらない男と過剰なまでにおせっかいで身勝手な親友という、普通の社会ではどちらもはずれ者になるに違いないであろうキャラクターの対比が相当に可笑しいのだが、男は親友のレールに乗っかるようにして旅へと出かけていく。
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(c)2005 Dead Flowers Inc.
  男が出会う昔の女を演じるのが、シャロン・ストーン、ジェシカ・ラング、フランセス・コンロイ、ティルダ・スウィントンというこれまた豪華な面々。その他、ジュリー・デルビー、クロエ・セヴィニーなども出演している。
  自らのユニフォームであるジャージ姿から花束片手にスーツの姿となり、あの頃の女性たちを訪ね始めた男はそれまではなんとも思っていなかった過去にきちんと対面していくことになる。ほとんどの女たちは彼を快く迎え入れてくれる。あの頃の思い出以上に、そこには彼女たちが経てきた20年という月日と現在が横たわっている。ある女性は夫に先立たれ、可愛い娘とふたり暮し、ある女性はちょっとうらぶれた生活を送り、ある女性は結婚で幸せな生活を手に入れ、ある女性は自らの仕事で成功者となり、ある女性はすでにこの世にいない。女性たちとの久々の再会に男はひとり車の中で自己紹介と花束を渡す練習をしてみたり、あの往年の“ドンファン”さながらに一夜を共にして満足を与えたり、手紙の女であることを立証すべく話の筋道をもっていこうとしたり、親友からは進捗状況を尋ねる電話が毎日のようにかかってきたり、暴漢に襲われたりもしていく。ユーモラスでちょっと切なさすらある、この女性たちとの対面が作品の大きな見所。親友の描いた地図通りに日々の行動を行う“ドンファン”の生真面目さが高まれば高まるほど、こうした部分がより可笑しくなってくる。
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(c)2005 Dead Flowers Inc.
  ビル・マーレイの良く知られている部分ではない才能を出そうという前提で脚本を書き進めたというジム・ジャームッシュ監督はこの作品のテーマについて考えた上で「何かが欠けているが、それが何なのか分からない人々、かな。」と答えている。このテーマはジャームッシュ監督のこれまでの作品に通じるものであろうし、人との出会いが何かを生み出していくというのも同様だ。ジャームッシュの基本はなんら変わっていない。だから、彼の作品が好きなら無条件に好きになるし、嫌いならこの作品を観て、印象が変わるということもないはずだ。
  ジャームッシュ監督の作品でもうひとつ付け加えなければならないのは、やはり音楽だろう。この作品では親友が編集したCDが主役となるのだが、エチオピア大好きの彼が選んだのはジャズにアラブ、ラテンがミックスされた最高のエチオピア・ミュージック。これが本当に素晴らしい(蛇足だが、ハッパ大好きだし、レゲエなんかも流れるので親友はラスタファリズムを信仰しているのだろうか)。マーヴィン・ゲイの名曲「アイ・ウォント・ユー」の使われ方なども絶妙。サントラ、間違いなく欲しくなります。
  ユーモラスなんだけど、幸せな雰囲気に包まれる大人の自分探しともいえるこの作品、肝心の息子と手紙の差出人は・・・・という展開もジャームッシュらしいものとなっている。ジャームッシュが好きなら、ぜひ、劇場に脚を運んで下さい。

ストーリー
「ある日届いた1通の差出人不明の手紙。その相手を求め、彼は旅に出る」
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(c)2005 Dead Flowers Inc.
 一緒に暮らしていた女が愛想を尽かして出て行った日、ドン・ジョンストンの元に1通のピンク色の封筒の手紙が届く。その手紙の内容は彼が20年前に別れた女からのもので、その時に身ごもり、19才となった子供が父親を探すために家を出たというものだった。差出人は不明。今はお気に入りのジャージの上下でボケッとしている彼だが若き日は“ドンファン”と呼ばれたほど、女との浮名を流し続けていたので、思い当たる節がいくつもある。隣人の親友でもあるウィンストンに何気なく相談すると、ミステリー好きの彼は探偵気分で手紙を分析し、ドンにその当時付き合っていた女のリストを書き出せと要求。渋々、リストを渡したドンに対し、ウィンストンは女たちの所在地とその訪ねる経路、日程、チケットなどを揃えて、ドンに手渡す。ドンは手紙の差出人を求め、自分の過去へと向き合う旅へと向かうことになる。
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