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『運命じゃない人』

配給: クロックワークス
オフィシャルサイト:
http://www.pia.co.jp/pff/unmei/
この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
中村靖日
霧島れいか
山中聡
板谷由香
山下規介
監督、脚本:内田けんじ
プロデューサー:天野真弓
撮影:井上恵一郎
編集:普嶋信一
美術:黒須康雄
音楽:石橋光晴

*2005年カンヌ国際映画祭
  批評家週間 フランス作家協会賞
  最優秀ヤング批評家賞
  最優秀ドイツ批評家賞
  鉄道賞(金のレール賞) 受賞

2004/日本/35o/カラー/
1:1.85ヴィスタサイズ/モノラル/
1時間38分


イントロダクション
「カンヌ映画祭でも絶賛を受けた新鋭内田けんじ監督による、時間軸を見事に構成したサスペンスフルでユーモラスで温かみにも溢れた作品」
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  個人的には「ぴあ」自体はどうでもいいのだが、「ぴあフィルム・フェスティバル(PFF)」という自主製作映画界から新たな才能を見つけようとしていく映画祭の功績は相当に大きいのではないだろうかと思っている(オフィシャル・サイト: http://www.pia.co.jp/pff/ )。この場所を契機に本格的に映画界に入っていく人、逆に映画界から発見される人も多い。しかも1984年からは“スカラシップ”制度を設け、この映画祭で見出された新たな才能に映画制作の援助も行っている。この“PFFスカラシップ”を利用し、生まれた最近の作品も荻上直子監督の『バーバー吉野』、李相日監督の『BORDER  LINE』など秀作揃いだし、『スウィング・ガールズ』の矢口史靖監督、『青い車』の奥原浩志監督、『ハッシュ!』の橋口亮輔監督、『アンテナ』の熊切和嘉監督など今後の日本映画界を担う新たな才能を生み続けている。この“PFFスカラシップ”の対象作品は作品の面白さ、将来性からも見逃せない内容を備えているのだ。今回紹介する『運命じゃない人』は第14回“PFFスカラシップ”を受け制作された作品である。
  もちろん、初めての劇場用長編作品になるこの『運命じゃない人』の監督は第24回(2002)PFFにて企画賞、ブリリアント賞をW受賞し話題となった『WEEKEND BLUES』の内田けんじ。『WEEKEND BLUES』はサラリーマンの消えた1日を時間軸を入れ替えながら、明らかにしていくという見事に構成された作品であったが、今回の作品『運命じゃない人』も内田監督のそうした見事な構成力が発揮された作品だ。
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  物語は婚約者のマンションを出るひとりの女性の姿から始まる。郵便受けに鍵を落とし、はめていた婚約指輪を質屋に持っていくが大した価格も付かない。そのお金で近くのレストランに行き、食事をしようとするが、堪えても堪えても涙が出てきてしまう。そのレストランにいたのが探偵を生業とする男と浮かない顔つきの親友のサラリーマンの男。探偵の男は向かいに座っていた泣いている彼女に「食事でもどう?」と声をかけ、仕事があるからと席を外す。実はサラリーマンの男も彼女に逃げられたばかりだった。愛する人を失ったもの同士、ここから新たな恋が始まる・・・・と思いきや、物語は考えてもいなかった方向へと展開し始める。テープが巻き戻るように時間が遡るとそこは探偵の事務所兼自宅。そこにいたのはサラリーマンの男の婚約者の女性・・・・・。ここから先の展開は劇場で楽しんでいただきたいが、恋愛映画と思いきやヤクザなども登場しながらのサスペンスフルなタッチへと変わっていくこの作品は、時間軸が動き、主役が入れ替わることによってその出来事の裏側にあった出来事が見え、それが連鎖していくことで物語の全貌が明らかになっていくという、観る側はまるで謎じかけのミステリー小説を堪能しているような気分になる最高のエンタティンメント作品なのだ。
  出演は『恋は五・七・五!』など多くの作品に出演する中村靖日、TVに映画にと活躍する霧島れいか、『火火』、『ハッシュ』の山中聡、モデルとしても活躍する『tokyo.sora』の板谷由香という若手俳優に、ベテランの山下規介。
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  内田監督は自分の作品について「脚本の段階で“面白い”と思えるものを作ってからじゃないと、撮る度胸がないんです。」と語っているが、この作品の脚本の構成も「プロットをパズルみたいに組み立てていくんですけど、今回は1年ぐらいやっていました。つじつまを合わせるのに疲れて、このキャラクターを殺そうかなと考えたり・・・・。」したという(こうした構成の設計図が完成してからは僅か10日間で脚本を書き上げている)。まずその構成力に間違いなく脱帽してしまう作品なのだが、この作品の魅力はそこだけではない。時間軸を入れ替えながら種を明かすように進んでいく驚きを与える物語はたくさんあるが、この作品は「え、そうだったんだ」と思わせながらもユーモアと温かみを忘れていない。とにかく楽しいのだ。印象的なセリフも出てくるし、友情に厚い探偵などそれぞれのキャラクター造形とそれを演じる役者陣も本当に素晴らしい。ちなみにあたたかみの象徴となるのは婚約者に逃げられたサラリーマンの男なんだけど、その理由も観てのお楽しみにしてください。お金をかければいい作品が出来るかもしれない、でも、お金をかけなくてもアイデアとセンスがあればこうした面白い作品が出来るという好例。ちなみにそれほど大きな話題にはならなかったが、今年のカンヌ国際映画祭批評家週間に出品され、フランスの作家協会が最も優れた脚本に贈る“フランス作家協会賞”、高校生が選考する“最優秀ヤング批評家賞”、ドイツ批評家によって選考される“最優秀ドイツ批評家賞”、シネフィルのフランス鉄道員たちが選ぶ“鉄道賞(金のレール賞)”という4部門を受賞している。「メインストリームを目指す」という日本映画界の新たな才能の最高の作品、ぜひ、劇場に足を運んでください。   

ストーリー
「婚約破棄された女性、彼女に逃げられたサラリーマン、サラリーマンの親友の探偵、逃げた彼女、そして・・・・この人間関係の裏にある一夜の物語が始まる」
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  婚約者と住んでいたマンションの郵便受けに鍵を落とす女性、彼女の名は桑田真紀。婚約破棄をされ、このマンションを出て行くところだ。思い出の婚約指輪を質屋に持っていくが大した金額も付かず、荷物を抱えて、近くのレストランに飛び込んだ。出てくるのは涙ばかりだ。
  同じように彼女に逃げられてしまったサラリーマン宮田武は結婚を見込んで購入したマンションにひとりで暮らしている。彼女が置いていった荷物はいつか戻る日を思いながら、そのままにしてある。そんな彼の元へ、親友で探偵をやっている神田から電話が入った。逃げた彼女あゆみに関する大切な話があるのだという。宮田は待ち合わせのレストランへ自転車を飛ばす。
  レストランに遅れてやって来た神田は「あゆみが結婚するらしい」と宮田に話す。ショックを受ける宮田、そこで神田は目の前にいた桑田を「食事でもどうですか」と誘い、仕事があるのでとその場を立ち去ってしまう。残されたのは恋に破れたふたり。ふたりはぎこちなく会話を始めていくが、実はその前に神田はあゆみと会っていたのだった。
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