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『ユニットバス・シンドローム』

配給:リュックサックマン
オフィシャルサイト:

この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
山中 崇
勝俣幸子
諌山幸治
大櫛エリカ
藤原よしこ
小野ゆたか
鳥居しのぶ
秋元沙織
古山憲太郎
高橋かすみ
志賀廣太郎
監督、脚本、編集:山口 智
プロデューサー:平林勉
撮影:多田正悟
美術:小川奈緒子
音楽:上野和徳

2004/日本/カラー/1時間15分


イントロダクション
「ユニットバスの蓋の向こう側にある秘密。そこをきっかけに生み出される清々しくも切なさが広がる物語」
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  一人暮らし歴は相当に長かったのだが、なぜかワンルーム・マンション(アパート)的な類の部屋に暮らしたことがなかった。住むのはいつも築何十年のぼろい(言いようでは味のある)ちょっと変わったアパートで、風呂とトイレも別々だった。だから、ユニットバス自体は人の家で入ったくらいで、あまり身近ではない。今回紹介する作品は、そんなユニットバスをタイトルに冠した作品『ユニットバス・シンドローム』である。
  この作品で僕が「ああ、そうなっているんだ」と思ってしまったのは、ユニットバスの天井(丸かったり、四角かったりするセンターの部分)が開くということ。要は蓋みたいになっているんですね。この作品『ユニットバス・シンドローム』はお風呂とトイレ、プラス洗面所の役割しかない目的のはっきりした空間であるユニットバスの天井の蓋を開くことで、新たな空間が生まれるという部分をうまく活かし、タイトルの“ユニットバス症候群”ともいうべき物語をつむぎだしている。
  このユニットバスを開発したのはなんと日本で、東京オリンピック時のホテルに設置したのが始まりだったという。狭い居住空間を有効に使用するために今では当然の存在となっているユニットバス、必然的にこのユニットバスの付いている部屋は広くないものとなる。狭い部屋というのは衣食住の空間も共通になってくることが多いし、そこはプライベートな空間ではあるけれども、友人や恋人がやって来る場合の隠し場所などはほとんどないに等しい。そんな時に役に立つのがあのユニットバスの蓋を開けた向こう側なのかもしれない。
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  主人公である青年は別れた彼女との思い出の写真などを捨てようとしても捨てきれずに、彼の友人はエロ・ビデオなどの恥ずかしいものをユニットバスの蓋の向こう側に隠している。そんな主人公の青年を失恋の痛手から励ますために友人たちが開催しようとしたサプライズ・パーティー、友人たちは「今日はその部屋の主のサプライズ誕生パーティーで、お前はゲストなのだから呼ばれるまでユニットバスに隠れてて」と主人公の青年をうまく嵌めるのだが、ユニットバスに隠れていた青年は少し隙間の開いている蓋に気づき、その向こう側に頭を出す。そこで彼が見たのは友人のエロ・ビデオではなく、女性の姿だったというこの作品、実は彼女は失恋を痛手に自殺した幽霊であったというのが、物語の妙となっている。彼女は失恋を忘れるために自殺したのに、色々なことを忘れることが出来ず、ずっとこのユニットバスの裏に居座っていたのだ。彼女との思い出を捨てられない主人公の青年も同じ想いを抱えている。忘れたくても忘れられない失恋や未練というものが重なり合ったふたりは自然と相通じるようにり、物語は動き始める。
  出演は主演の山中崇、勝俣幸子をはじめ、諌山幸治、大櫛エリカ、藤原よしこ、小野ゆたか、鳥居しのぶなど舞台を中心に映画、TVドラマなどに活躍する若手俳優たち。監督は短編映画『きれいにすることからはじめよう』でデビューし、国内外で大きな評価を受けた山口智。この作品が監督第2作目にして、初の劇場用長編作品となる。
  幽霊と人間の交流の話はたくさんあるけれども、この作品『ユニットバス・シンドローム』が面白いのは交流する両者が同じような未練を抱え、ちょっとした交流を軸にその未練、悩みが自然と吹き飛んでいく様を淡々と描いている点である。清々しくも切ない誰もが共感できるような世界がそこには広がっているのだ。低予算ゆえに拙さはあるものの、この物語展開とそれを演じる役者たちの若さ、前向きさがそういった部分を超えた大きな魅力となっている。都会という空間の中でなんとか借りることが出来る自分の小さな住まいのその中の自分の秘密をしまいこめる場所、どこに繋がっているのか分からない場所としてのユニットバスの裏を出発とするのも「そこくらいしかない」という意味合いでも、アイデアとしても秀逸。
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  実はこの作品は数年前に撮り終えていた作品だという。“ユニットバス日記”という形で不定期連載されているプロデューサーと監督との交換日記的なブログでは第1発目のタイトルに「ようやく!」とついている(本当に映画を小屋にかけてもらうのは大変だからこそ、その感慨は分かります)。短期間の公開作品ですが、捨てがたい魅力に満ちています。ぜひ、劇場に足を運んでください。   

ストーリー
「友人のアパートのユニットバスの蓋の向こう側にいたのは幽霊だった」
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  フジモトは別れた彼女との思い出を捨てられずにいた。今日もゴミ箱に投げ捨てたが、再び元に戻す始末。その隠し場所はユニットバスの蓋の裏である。彼の親友のダイスケもユニットバスの蓋の裏にエロビデオなど隠していた。この日はそのダイスケのアパートで彼のサプライズ誕生パーティーが開かれることになっていた。なぜか、フジモトはパーティーのサプライズゲストにされ、合図するまでユニットバスにこもっているように指示される。実はこのパーティーは友人たちがフジモトのために企画した失恋をなぐさめるものだった。
  ユニットバスに押し込められたフジモトは蓋に隙間があるのを見つけ、中を覗いて見る。そこで彼が見つけたのはダイスケのエロビデオではなく、ひざを抱え座る女性の姿だった。彼女は恋の悩みからこの部屋で自殺した女性で現世への未練を残していた。なんとなく思いの通じ始めたふたり。フジモトは彼女のために一肌脱ぐことにする。
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