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『ポビーとディンガン』

配給:ギャガ・コミュニケーションズ
オフィシャルサイト:http://c.gyao.jp/pobbydingan/

この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
クリスチャン・バイヤーズ
サファイア・ボイス
ヴィンス・コロシモ
ジャクリーン・マッケンジー
ピーター・コーラン
ロバート・メンジーズ
監督、脚本:ピーター・カッタネオ
製作:リジー・ガワー
    ニック・モリス
    エミール・シャーマン
原作:ベン・ライス
脚本:フィル・トレイル
撮影: ロバート・ハンフリーズ
美術:
  エリザベス・メアリー・ムーア
編集:ジム・クラーク
    ニコラス・ガスター
美術:エリザベス・メアリー・ムーア

2005/イギリス、オーストラリア/
ビスタサイズ/


イントロダクション
「いつも空想の友達と遊んでいる女の子。その友達がいなくなったことから始まる危機と奇蹟を描いた、これぞリアルなファンタジーともいうべき心に残り、訴える作品」
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 大人も夢想をするけれども、子供は当たり前のように夢想する。それは子供にとっては夢想ではなく、現実である。おままごとでぬいぐるみを僕たちと同列に扱う。それどころか、勝手なキャラクターを作り出し、それを現実に存在するものとする。それは子供だからこそ許される世界だが、子供であってもいつまでも許されるものではない。そこには同級生や世間のちょっと冷たい目が現れてくる。今回紹介する『ポビーとディンガン』はそんな周囲からは全く見えない友達を大切にした女の子と家族の物語だ。
 物語の舞台はオーストラリアのオパールの鉱山がある小さな町。ここには一攫千金を狙う山師たちが集まっている。主人公の女の子、お兄ちゃん、両親の家族もそのひとつ。女の子はいつもポビーとディンガンという他の人の目には見えない空想の友達と遊んでいた。周囲の大人や子供たちはそれを笑い、採掘がうまくいかない父親も嫌悪している。ある日、そんな父親がポビーとディンガンを認め、採掘場へと連れて行く。しかし、その夜に戻ってきた時、ポビーとディンガンの姿を女の子は確認できなかった。半狂乱になる女の子の願いを聞き、家族はポビーとディンガンを探しに行くが、それが家族の立場を追い詰める結果となり、ポビーとディンガンを失った女の子は原因不明の病に落ちていく、というもの。その後の展開は想像通りかもしれないが、本当に暖かい、夢に満ちた話が展開されていく。
  この作品を監督したのは『フル・モンティ』ピーター・カッタネオ。労働者階級など下層社会に暮らす人々への優しい眼差しを持った作品を描き続けている、イギリス人映画監督らしい監督だが、この作品ももちろん、そうしたテーストに満ちている。元々、この作品は世界はもちろん、日本でも翻訳小説としては異例ともいえる売り上げを上げているベン・ライスによる小説「ポビーとディンガン」を映画化したものである。ピーター・カッタネオ監督は2001年にこの小説を読み、独創的で魅力ある筆致、夢、信じることという普遍的なテーマを扱っているその内容に大いに感動し、原作者であるベン・ライスに会い、映画化への説得を始める。その許可を得て、ベン・ライスと共に脚本を執筆、原作を読んで、感銘を受けてから4年の歳月を費やして作品を完成させている。
  この作品の主演である兄妹の女の子と男の子は、監督曰く「キャスティングがこの作品の運命を決める」ということが分かっていたことから、新聞やラジオへの告知、実際にオーストラリアの小学校を訪ね歩いての上で決定された。ふたりとも演技らしい演技経験もなかったが、どちらも「一目見てピンときたよ」と監督は語っている。
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  出演はこれがもちろん映画初出演の幸運なふたりであるサファイア・ボイス、クリスチャン・ベイヤース、そして彼らの両親役にオーストラリアを代表する女優であるジャクリーン・マッケンジーとヴィンス・コロシモというオーストラリアをベースに活躍する俳優たち。ふたりの子役はもちろん、日本では決して名の知れた俳優ではないが、印象に残る演技を示している。
  決して映画史上に輝く名作ではないが、どこか心の中に残り続ける作品を誰もが持っていると思う。この作品『ポビーとディンガン』はきっとそういった1本になるに違いない作品だ。鉱脈を見つければ一攫千金、そんな山師たちが集るオパール採掘場はお金持ちのいない小さい町ならではの人情と共に殺伐とした空気に満ちている。主人公の少女はここで空想の中の友達と遊んでいる。ある日、父と兄のふたりはポビーとディンガンを鉱山に置き去りにしてきてしまう。それは彼らにとっては存在していないのだからどうでもいいことだ。でも、その日を境に女の子は原因不明の病に冒されていく。そして、ポビーとディンガンを探すために誰もいない夜中に他人の鉱山へと足を踏み入れてしまった父親は盗人扱いされ、山師を続けられなくなり、家族は町の人々から嫌がらせを受け始める。
  この作品を観ていて感じたのは家族の強さだった。見えないものが見える少女に対し、父親は兄はちょっと嫌な気分を持ちながらも彼女の存在を認め続けている。強制的にやめろということはしない。まして、家族が生きていく道を閉ざされるかもしれない事態、その原因が娘にあっても彼らは彼女を責めることなどしない。逆に大切な家族の一員として優しく匿い、ポビーとディンガンを探すために奔走する(その奔走も嫌がらせの憂き目に会うのだが)。誰もが貧乏な人情に満ちた小さな町だからこそ、ルールを踏みにじった奴への仕打ちは強烈だ。そんな時に家族をここまで守れるだろうか、そんなことを考えてしまった。
  そして、子供の空想は限りない宝なのだ。僕たちは現実という世界に完全に漬かり切っていて、時には子供の空想を壊そうとするが、それはどんなに無意味な事なのかということをこの作品は教えてくれている。時には空想こそが自由を生み出すことを僕たちは忘れてしまっているのかもしれない。
  作品のラストには奇跡ともいえることが起きるが、その奇跡はこの家族やどんな立場になろうとも家族を信頼し続けた人々が巻き起こしたものである。それは何が大切か気づくということだ。最近は多くのファンタジー映画が公開されているが、こういう作品こそがリアルなファンタジーだろう。間違いなく心地よい涙に満たされる、大人、子供のいる大人にこそ観てもらいたい作品だ。ぜひ、劇場に脚を運んでください。

ストーリー
「女の子の空想の友達ポビーとディンガン。彼らがいなくなったことが家族に思わぬ危機を巻き起こす」
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 オパールの採掘場のある小さな町。多くの山師たちが一攫千金を狙い集まるこの町にウィリアムソン一家は暮らしている。父親はオパールを目指し、母親は家事とスーパーでのパート、兄のアシュモルと妹のケリーアンは学校に通いながら採掘場などで遊んでいた。実はケリーアンにはおかしな振る舞いがあった。それはポビーとディンガンという目に見えない友達と遊び続けているのだ。町の人はそのことを笑い、父と兄もあまり快くは思っていなかった。ある朝、そんな父が兄と共にポビーとディンガンを採掘場に連れて行ってくれるという。ケリーアンはすごく喜び、ふたりを送り出す。でも、その夜に帰ってきた車にポビーとディンガンの姿はなかった。実は父と兄はポビーとディンガンの存在など端から忘れていたのだ。半狂乱になるケリーアン。採掘場でもポビーとディンガンは見つからず、逆に父は他人の採掘場に夜中に足を踏み入れたことから盗人の疑いをかけられてしまう。そして、ケリーアンはその日を境に原因不明の病に侵されていく。
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