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『ライフ・イズ・ミラクル』
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
    Gシネマグループ
オフィシャルサイト:
http://www.gaga.ne.jp/lifeismiracle/
この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
スラブコ・スティマチ
ナターシャ・ソラック
ヴェスナ・トリヴァリッチ
ブク・コスティッチ
アレクサンダル・ベルチェク
ストリボール・クストリッツア
監督、製作、脚本、音楽:
  エミール・クストリッツァ
製作:アラン・サルド
    マジャ・クストリッツァ
脚本:ランコ・ボジック
撮影:ミシェル・アマチュー
編集:スヴェトリク・ミカザミッチ
美術:ミレンコ・イェレミッチ
衣装:ゾラ・ポポヴィッチ
音楽:デーシャン・スパラヴァロ

*セザール賞
  最優秀ヨーロッパ作品賞 受賞

2004/
フランス、セルビア=モンテネグロ
/ビスタサイズ/
ドルビーSR・デジタル/2時間34分


イントロダクション
「ボスニア内戦下、息子を取戻す人質の女性に恋をしてしまった男の姿を描いたクストリッツァ監督らしい一筋縄ではいかない破天荒な人生の物語」
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  出演している俳優や話題性、作品の持つテーマなど「この映画を観よう」という動機には様々な要因が絡んでくる(観たくもないのに観ざるえないこともある)。その中で最も大きな要因となるのは監督ではないだろうか。その名前を挙げていけば、多分切れ目なく続いていくはずだ。面白い作品を見つければ、当然、その監督の名が気になってくる。こうして止め処もなくその脈は拡がっていく。そうした「この人は見逃せない」という監督のひとりにエミール・クストリッツァがいる。今回紹介する作品は彼の最新作『ライフ・イズ・ミラクル』である。
  劇場長編デビュー作である『Do You Remember Dolly Bell?』(1981/日本未公開)でヴェネチア国際映画祭新人監督賞を受賞以降、第2作目『パパは出張中!』(1985)でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞、以降送り出すほとんど全ての作品が世界三大映画祭で受賞を果たすなど、その圧倒的な才能を世界が認めるクストリッツァ監督だが、日本で彼の名が一躍知れ渡ったのは内戦に揺れ、分裂した祖国ユーゴの歴史を独自の視点で笑いと悲劇を交えながら描いた『アンダーグラウンド』(1995)だろう。何度観ようが圧倒的なこの作品で2度目のカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞したクストリッツァ監督だが、その作品の内容が意に介さないところで政治的な論争に発展し、監督引退宣言まで引き起こすこともあった。その後、『黒猫・白猫』(1998)で監督に復帰。自らも参加するバンド ノー・スモーキング・オーケストラのツアー・ドキュメンタリー『SUPER8』(2001/今は亡きジョー・ストラマーとの共演が印象的)を挟んでの久々の新作がこの『ライフ・イズ・ミラクル』だ。
  『ライフ・イズ・ミラクル』、“人生は奇蹟”と題されたこの作品の舞台となるのは1992年、内戦が勃発直後のボスニア・ヘルツェゴビナ。ここで戦争など想像すらせずに、自宅の屋根裏で鉄道模型のジオラマで遊びながら、そのジオラマ通りに鉄道を走らせることを夢見ている鉄道技師がこの作品の主人公だ。彼の暮らす村では線路は整備されているが、そこを列車が通ることはほとんどなく、車軸を線路に合わせた自動車や人力トロッコが走っている。内戦ではなく、熊に襲われる方が一大事といったそんなのどかな村だ。でも、内戦の足音は一歩ずつ確実に近づいてくる。TVでは内戦の様子が衛星により伝えられ、爆撃音とその衝撃も日常茶飯事になり、ついにプロのサッカー選手を目指す最愛の息子を徴兵にとられてしまうのだ。しかも、下手なオペラ歌手の妻はどこかの男と一緒に村を出て行ってしまった。こうして主人公はひとりきりになり、その気分を満喫し始めるのだが、そこに更に悪いニュースが届く。息子が捕虜となってしまったのだった。息子を取戻すために主人公は敵の女性を捕虜とし交換しようと考えるのだが、彼女といい関係になってしまう・・・・。
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  今回の作品の舞台も監督の祖国である旧ユーゴを舞台としているが、実はこの作品のベースとなったのはクストリッツァ監督が実際に当事者から聞いた実話だという。監督は「もしもそれがルワンダや北朝鮮で起こっていたら、僕はそこへ行って映画を作っていただろうね。ただ、これはボスニア戦争中に起きた話で、あまりにもインパクトが大きかったので、ぜひ映画化しなければと思ったんだ。」と語っている。また、主人公のように戦争の勃発を想像もしなかったのは当時、パリにいた監督も同様で「戦争が始まったとき、最初の40日間は信じることさえ出来なかった。ほとんどのユーゴスラビア人は、あんな戦争が始まるなんて気づいていなかったはずだ。主人公は、まさに彼らの代表なんだ。」と語っている。
  捕虜となった最愛の息子、その息子を取り戻すために捕虜とした女性へと生じた愛情、この狭間で悩み、苦しむ男の物語。普通に撮る、描くとすれば、それをドラマチックにすることなんて簡単かもしれない。でも、クストリッツア監督はそれを単なるドラマチックな物語とはしない。絶望的ではあるが、その中に独特のユーモアと明るさ、破天荒さをぶち込みクストリッツァ監督ならではの世界を作り上げている。『アンダーグラウンド』もそうだけれども主人公が生活するこの村自体が変わった場所である。その変わった場所を生み出すのがいかれてるかもしれないが、その分、人間味にも溢れる登場人物たちだ。その人物たちを紹介するような作りとなっている冒頭部分、ここだけで「何が起こるんだろう」と惹きつけられ、物語が動き始めれば、めくりめくような展開の完璧なる虜となっている。今回の作品は『アンダーグラウンド』と『黒猫・白猫』をブレンドしたような味わいだ。その展開をベストとしない人、こだわり続ける旧ユーゴ(実際は物語が重要で他の国でも良かったと語っているが)に意義のある方もいるかもしれないが、個人的にはこうした想像を超えた映画的な展開を生み出せる監督はほとんど知らないし、祖国を失ってしまったからこそ生み出せる世界がなのだとも思う。作品が描くのは男の苦悩であり、もちろん、声高ではない反戦のメッセージでもある。作品のタイトルは「今の時代は科学の時代と呼ばれているけれど、人生というものの奇蹟を信じているから」と監督は語っているが、そのタイトルどおりのラストのシーンには胸がぐっと来る。そして、この映画自体がタイトルそのものなんだよね。相変わらず、音楽も最高な、本当に素晴らしい作品ですので、クストリッツァ監督のファンはもちろん、未体験の方もぜひ、劇場に足を運んでください。   

ストーリー
「捕虜となった最愛の息子を取戻すために、ムスリム人女性を人質にしたルカだったが」
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  1992年のボスニア。セルビア人の鉄道技師であるルカはセルビアとの国境に近い村に鉄道を引くためにオペラ歌手の妻とサッカー選手を目指す息子と移り住んでいた。でも、鉄道が引かれる気配は一向になく、ボスニアには内戦が勃発しているのに、ルカはブラスバンドに鉄道模型にと暢気な日々を過ごしていた。
  だが、内戦、戦争の足音はルカにも迫っていた。爆撃音は日毎に多くなり、ついにサッカー選手を目指す息子のミロシュに徴兵の手紙が届いたのだった。しかも、ほぼ同時に妻はハンガリー人の音楽家とどこかへ逃げてしまった。この村でのルカの気ままな一人暮らしはこうして始まった。しかし、その気ままさも長くは続かなかった。息子が捕虜に取られたのだった。苦悩するルカ、そんなルカの所へ息子の親友がムスリムジンの女性サバーナを捕らえてやってくる。ルカは彼女を人質に息子を取戻そうと考えるのだが・・・・。
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