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『親切なクムジャさん』

配給:東芝エンタティンメント
オフィシャルサイト:http://kumuja-san.jp/

この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
イ・ヨンエ
チェ・ミンシク
クォン・イェヨン
オ・ダルス
キム・シフ
イ・スンシン
キム・ブソン
ラ・ミラン
ソ・ヨンジュ
キム・ジング
コ・スヒ
キム・ビョンオク
ナム・イル
監督、脚本:パク・チャヌク
プロデューサー:イ・チュニョン
撮影:チョン・ジョンフン
編集:
 キム・サンボン
 キム・ジェボム
美術:チョ・ファソン
衣装:チョ・サンギョン
音楽: チョ・ヨンウク

*2005年ヴェネチア国際映画祭
  ヤング獅子賞
  ベスト・イノベイション賞
  未来映画賞 受賞

2005/韓国/1:2.35/ドルビーSRD
/1時間52分


イントロダクション
「『復讐者に憐れみを』、『オールド・ボーイ』鬼才パク・チャヌク監督による“復讐三部作”の最終章は韓国を代表する女優イ・ヨンエ主演による優雅さに溢れた復讐劇」
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 スターの出演、来日などにより盛り上げ続ける“韓流”ブーム。正直、どうでもいいような作品も目に付くのだが、こういったブームの中、世界的な評価を獲得し、コアな映画ファンから注目を浴びている監督も多い。その代表として挙げられるのが、ヴェネチア国際映画祭、ベルリン国際映画祭で連続受賞を果たした『春夏秋冬そして春』のキム・ギドク監督、現在『女は男の未来だ』が絶賛公開中の、フランスで圧倒的な人気を誇るホン・サンス監督、そして今回紹介する作品『親切なクムジャさん』のパク・チャヌク監督である。
 『JSA』の記録的な大ヒットにより韓国国内ではトップ監督として認められるようになっていたパク・チャヌク監督だが、日本、そして世界がこの監督の名前、作品に注目し始めたのはこの作品の前作に当たる『オールド・ボーイ』がカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したことがきっかけだった。『オールド・ボーイ』は日本人がほとんど知らなかった日本のコミックを原作としていた点(確かその当時は絶版だった)、そのストーリー、強烈な暴力描写で多くの映画ファンに衝撃を与えた。この作品はパクチャ・ヌク監督の“復讐三部作”の第2作目にあたる作品であり、韓国では興行的に大失敗をしたという“復讐三部作”の第1作目にあたる『復讐者に憐れみを』もこの後に日本でも公開され、更なるパク・チャヌク監督のファンを増やしている。そしてこの『親切なクムジャさん』が“復讐三部作”の最終章に当たる作品である。
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  物語は主人公クムジャが刑務所から出所するシーンから始まる。少年の誘拐殺人事件の犯人として逮捕された彼女は20歳からの13年という時間を塀の向こう側で過ごしたのだった。刑務所の中で彼女は模範的な囚人であり、仲間のためには一肌も二肌も脱ぐ、天使のような存在だった。そこから彼女は“親切なクムジャさん”と呼ばれていた。しかし、それもこれも彼女にとってはすべてこの出所後、自分に罪をなすりつけた男に対して復讐するための準備だった。出所した彼女は刑務所での仲間たちを訪ね、復讐計画を実行へと移し始める、というものだ。
  “復讐三部作”の最終章に当たるこの作品『親切なクムジャさん』が1作目、2作目と最も違う点は復讐心を抱えた主人公クムジャが女性であるということだ。このクムジャを演じるのが韓国国内では絶大な人気を誇り、日本でも絶賛放映中の連続ドラマ「宮廷女官 チャングムの誓い」で人気を定着しつつある女優イ・ヨンエ。
  パク・チャヌク監督は『JSA』でもイ・ヨンエを起用しているが、その時にはイ・ヨンエの演技力を深く掘り下げるための時間的な余裕がなく、その後、彼女が主演している『春の日は過ぎ行く』を観た際にその演技力に感服したという。“復讐三部作”の最終章は女性の主人公ということを考えていた監督はある試写会で彼女に再会した際に主演を提案。新しく、独特な作品に出演したいと考えていた彼女もその提案を快く受け止めたという。イ・ヨンエはこの作品への出演理由を「(今までのイメージである)“酸素みたいな女”というイメージを脱ぎ捨てたいわけではありません。ただもっと多くの可能性を試してみたいんです。一つのジャンルとキャラクターに閉じ込められるのが息苦しかったんです」と語り、パク・チャヌク監督は「この作品はイ・ヨンエさのために企画され、書かれたものです。」と語っている。
  “復讐三部作”の前2作は残忍な描写も大きな魅力となっていたが、この作品『親切なクムジャさん』は血(ノリ)の量などは相変わらずだが、残忍な描写自体は少なくなっている。これは監督がイ・ヨンエという女優を念頭に置き、主人公のキャラクターを作り出したことも大きな要因だろう。来日時の記者会見で監督は女性が主人公ならではの優雅さのある暴力描写を目指したと語っているが(詳しくは本HPのコラムの中のインタビューを参照して欲しい)、こうした優雅さはイ・ヨンエの立ち振る舞い、劇中で彼女の衣装(野暮なものから体にピッタリとまとわり付くクールなものまで)にも現れている。この作品は監督が語るように、真の女優としてのイ・ヨンエの魅力を生み出すために作られたものであり、イ・ヨンエも女優としてその期待に十二分に応えている。そういった意味では、今後もこの作品がイ・ヨンエの代表作になることは間違いないだろう。
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  そして、この作品でパク・チャヌク監督が描こうと思ったのは「復讐してどうなるの?」という部分である。復讐が復讐を呼び、事態が泥沼化していく、これはテロなど国家間、民族間を巡る争いの典型でもあるし、僕たちの身近にも転がっている。この作品の主人公であるクムジュは自らも悪に手を染めたために13年間も塀の向こう側にいたわけだが、実は彼女はその主犯ではないし、正直、犯罪を犯したともいえない。彼女は主犯に脅され、罪をかぶることになったのだ。でも天使のように潔癖な心を持つ彼女は自分が犯罪に加担したと考え、13年という時間で自分の罪が浄化したとは考えない。だから彼女は復讐をしようとする。それはそれをしなければ自分の罪、殺された者たちの想いが浄化しないからだ。復讐は彼女が望んだ形で実行される。でも、その復讐は何を彼女の心の中に残したのか、満足させたのか。作品では推し量るしかないのだが、時代ともリンクし続けるそこの部分を監督は描きたかったのだという。それは観客である私たちに突きつけられる大きなクエスチョンでもある。
  イ・ヨンエ演じるクム・ジャの美しさをより際立たせる映像の美しさ、センスも相変わらず素晴らしい。中でも印象に残るのが、そこに始まりそこに終わるという雪のシーンである。この雪、象徴的な小道具として使用される豆腐やケーキ、その白さが復讐という人間の欲にまみれたような対照的な色合いの中で、彼女の内面をどのように染めていくのかを感じ取ってもらえればと思う。これまでの2作とは全く違ったノリではあるが、イ・ヨンエの魅力に溢れている分、より多くの方に楽しんでもらえる作品だろう。もちろん、従来のパク・チャヌク監督のファンも存分に存分に楽しめるはずだ。ぜひ、劇場に脚を運んでください。

ストーリー
「13年の刑期を終えて出所したクムジャ、この日から彼女の復讐は実行される」
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 刑期を終えた女性たちが家族と抱き合ったり、「心を白くして二度と塀の向こうに戻らないように」という意味合いから豆腐を食べている。13年の刑期を終えて塀の外へと出てきた親切なクムジャさんと呼ばれる女性を迎えるのは神父たち。クムジャを見つけ、豆腐を渡すが、彼女はそれを地面に落とし、向こうへと去ってしまう。
 クムジャは20歳の時に世間を震撼とさせた幼児誘拐事件の犯人として逮捕された。罪を認めた彼女は塀の内側で周囲に優しくし、模範囚として振る舞い、親切なクムジャさんと呼ばれるようになった。しかし、それもこの日からのために用意されたものだった。彼女は事件の犯人ではなく、本当の犯人に脅され、罪をかぶることとなったのだった。しかし、彼女は関係したものとしての罪の意識を持っていた。こうした意識、殺された幼児の無念を晴らすために彼女は刑務所時代の仲間を訪ね、復讐への準備を整えていく。
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