「母は死んだと聞かされて育ったチョウォン。彼の前に突然、本物の母親が現れ・・・・」
学校のトイレの中でいきむ女子高生のエラン。無事に男の子を出産するが、お堅い家庭のため、その赤ちゃんを父親である同じ高校生のチョルスに送りつけ、自らはアメリカに留学してしまった。
それから9年、チョルスは息子のチョウォンと二人暮しを続けていた。息子を育てるために場末のショー・クラブの司会者として生計を立てているチョルスはオーナーから嫌がらせを受けながらも、怒る気持ちを息子のために抑え続けていた。一方、息子のチョウォンはそんな父親に納得が出来ない部分を感じながらも、これ以上もないほど父親を愛し、いつも酔っ払って帰ってくる父親を迎え、愚痴の聞き役にもなっていた。それはまるで父親と息子の関係が逆転したかのようなものだった。
ある日、高校時代の親友ジョルグと再会したチョルス。ジョルグはチョルスにとっては夢のような、下着デザイナーとなっていた。そんなある日、ジョルグがアメリカの支店長の韓国人女性をチョルスの店に接待で連れてくる。韓国からアメリカに留学し、地位を築いた彼女は久々の帰国にある想いを寄せていた。それは自分の成長したであろう息子に会うことだった。そしてチョルスがステージに上がったとき、彼女はそれが自分の子供の親、かっての恋人であることに気づく。 |