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『孕み-HARAMI-白い恐怖』

配給:ステップ・バイ・ステップ
オフィシャルサイト:http://www.harami.jp/

この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
前田亜季
矢口壹琅
高瀬アラタ
中山玲
磯貝誠
はやしだみき
今井悠貴
絵沢萠子
監督、編集:田尻裕司
プロデューサー:生駒隆始
脚本:佐藤有記
撮影監督:飯岡聖英
音楽:奥 慶一

2005年/カラー/DV/ビスタサイズ
/ステレオ/1時間16分


イントロダクション
「雪に閉じ込められた孤立した山中で起こる惨劇、ピンク映画の第一線で活躍してきた田尻裕司監督がスタイリッシュなホラー作品で一般劇場デビュー」
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 映画の公開本数が本当に多い。一応、こういう仕事をしているのだから、全ての公開作品を知っているのだろうと思われている方も多いと思うが、決してそんなことはない。配給会社や映画宣伝会社の方から定期的に連絡を頂いているので、普通の映画好きよりは多い情報を握っているのは確かだろうが、そこから抜け落ちていくものも数多い。「え、こんな作品が公開されていたんだ」と驚くこともしばしばだ。その傾向は一般の映画好きにも波及していることは間違いない。それは情報が行き渡らないということだ。公開規模、期間などが限定された作品となれば尚更である。今回紹介する『孕み -HARAMI- 白い恐怖』はそういった傾向にピタリと当てはまるような作品である。
  情報が届かない、公開規模などが小さいからといってその作品がどうしようもないということはない。作品の内容が良くても客を呼ぶための売りが少ないとなれば、必然的に公開規模が小さくなっていく(逆にそこで客が集れば、公開規模は拡大していく)。それでも劇場で公開しようと考えるのは完成したからという根本的理由を除けば、それが映画の使命であるからとしたいところだが、その後のソフト化、レンタルでの普及などを見据えてという部分の方が遥かに大きい(それも込みでの収支なのだ)。今回紹介する『孕み -HARAMI- 白い恐怖』がソフト化、レンタルといった部分をどのように見据えているのかは分からないが、もっと注目されるべき作品であることは確かだろう。
  この作品『孕み -HARAMI- 白い恐怖』がより注目をされるべき最も大きな理由は小規模ながらもタイトルを変更し、一般劇場で公開されることでその作品のレベルの高さ、面白さを知らしめているピンク映画の世界の第一線で活躍してきた映画監督 田尻裕司の一般劇場で初めてロードショー公開される作品であるからだ(しかも、ピンクで公開された作品のタイトルを変えたものではない)。
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  田尻裕司監督は数多くのピンク映画などの作品に助監督としてかかわり、1997年に『イケイケ電車 ハメて、行かせて、やめないで!』でデビュー。1999年に発表した『OLの愛汁 ラブジュース』はその年のピンク大賞ベストテン1位、日本プロフェッショナル大賞7位を受賞するなど圧倒的な評価を獲得し、その名を知らしめている。ピンク映画の大きな波を引き起こした“ピンク四天王”と呼ばれた瀬々敬久監督、佐野和宏監督、サトウトシキ監督、佐藤寿保監督の次世代を担う監督たちとして登場したいまおかしんじ、特集上映の公開も間近(2005/11/26よりポレポレ東中野)の女池充監督、上野俊哉監督などと共に“ピンク七福神”を結成し、ピンク映画のシーンを活性化してきた。
  この作品『孕み -HARAMI- 白い恐怖』はホラー映画である。どちらかといえば、日常的な人間の触れ合い、SEXを描くことで高い評価を得てきた田尻監督の従来の作品からすると意外ともいえるものなのだが、ホラー映画が大好きで、それを撮ることを念願としていたというのだから、願ったり叶ったりの正に満を持しての一般劇場監督デビュー作といえるだろう。
  物語は出産を間近に控えた少女と彼女の両親が雪深い山中にある叔父夫婦の営むペンションへと向かうシーンから始まる。少女はここで出産をする予定なのだ。叔父夫婦の車でペンションへと向かう途中、彼女は雪男のような人物を見かける。その男はペンションの近くに暮らす巨漢の盲目の男だった。叔父夫婦は彼も車に乗せ、ペンションへと向かう。不気味な男と現実感を持てない出産間近の少女の出会いは人里から離れたこの山中を恐怖へと引き落としていく、というものだ。
  出演は出産を間近に控えた少女役に『リンダ リンダ リンダ』、『バトル・ロワイヤル』など数多くの作品で活躍する前田亜希、不気味な盲目の男役に現役のプロレスラーとして活躍する矢口壹琅、その他、神代辰巳監督の作品など多くの日活ロマンポルノ作品にも出演したベテラン女優 絵沢萠子など。脚本は瀬々敬久監督の『ユダ』、『肌の隙間』で注目を浴びる若手女性脚本家 佐藤有記が担当している。
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  人里から離れた山中にあるペンション、近くにあるのは巨漢の盲目の男が住む家のみ。真冬の雪が降り続き、町へと通じる道は寸断され、完全なる密室状態となった中で惨劇、悲劇が起こるというのはホラー映画の基本ともいえるものだ。この山中にいるのは出産間近の少女、彼女の両親、ペンションを経営する叔父夫婦と子供と愛犬、盲目の男とその母親のみである。出産間近の少女は両親に嫌悪感を抱かれている。一方、盲目の男はその姿だけでここの住民に気味悪がられている。疎外感を抱えるふたりはどこかで通じるものを感じ取る。それは少女だけが気づいた小鳥を可愛がる男の優しさであり、だからこそ、彼女は生きることの現実感のなさを男に語り始めるのだ。雪により孤立した、密室となったこの山中で惨劇は突然に起きる。それは少女が男と接触したことがきっかけとなったことだけは間違いない。人間扱いされてこなかった恨みを晴らすかのように彼は殺しへと走っていくのだ。
  作品はその内容を削ぎ落とせるだけ、削ぎ落としたかのようなものとなっている。それをスタイリッシュと受け取るか、物足りなさを感じるか、ホラーとしての恐怖も観る側の受け止め方次第だろう。ただ、この作品は人間の、男女の情念を描いたホラー作品として、映像の美しさと共に印象に残る、どこか後味を引く作品に仕上がっている。田尻監督は「僕にとってのホラーは生死の境を描く美しいファンタジー映画なんだ。」と語っているが、雪の白さが映えるその世界は田尻監督の言葉通りのものを生み出していると感じられる。この作品の当初のタイトルは『孕み -HARAMI- 白い恐怖』ではなく、『バケモノ』であったという。人間はバケモノであり、バケモノだからこそ美しいのかもしれない。ぜひ、劇場に脚を運び、その美しい恐怖を味わってください。

ストーリー
「17歳の少女ゆい、出産のために向かった人里はなれた雪の山中で惨劇は起こる」
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 妊娠中の17歳の少女ゆいは両親、雪深い山中でペンションを経営する叔父夫婦と共に車でそのペンションへと向かっていた。彼女はそこで出産をする予定だった。その途中、彼女は雪男のような人影を車外にみつける。それは叔父夫婦のペンションの近くに暮らす坂田という盲目の大男だった。彼を乗せ、ペンションへと向かい走り出した車の中を鳥が飛びまわり始める。パニックに陥る車内、実はその鳥は坂田が可愛がっていたものだった。大人たちは嫌悪感を示すが、ゆいはそんな坂田に興味を持っていく。 ゆいと両親の間にはどこか張りつめた空気が広がっていた。その緊張はいつはじけてもおかしくなかった。そんな中、ゆいは坂田の暮らす山小屋へと向かう。可愛がるたくさんの小鳥と共に暮らす坂田に対しゆいは自分の気持ちをなんとなく話してしまう。
    ある日、雪崩によりこの集落が分断される。そして誰も想像していなかった惨劇が始まる。
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